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「暗転〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

暗転の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ったのである。突然聴衆の間から湧き起った、物凄じい激動とともに、舞台が薄気味悪い暗転を始めたのであった。 不意に装飾灯の灯が消えて、色と光と音が、一時に暗黒の....
若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
、札木合《ジャムカ》はつと立ち停まり、振り返って、不安と恐怖に駆られる思入れ――暗転。 第一幕 第二場 同じく城内、本丸の大広間。石で畳みたる荒廃した....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
事にして、そのまま壇を降ったらば無事だったろう。ところが、遠雷の音でも聞かすか、暗転にならなければ、舞台に馴れた女優だけに幕が切れない。紫玉は、しかし、目前鯉魚....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いで、かえって自分の面体を見て、お銀様の心がよろこび躍りました。 舞台がそこで暗転の形となる。 十九 ここはいわゆる佐和山の城の大広間であ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いたことに於て一幕の終りとなったかと言うに、さにあらず、静まり返った湖面の風景は暗転にもならず、引返しにもならないで、そっくりいっぱいの大道具のままに運転をして....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
あるのだ、BAH! はじめて僕がガルシア・モレノ号を手がけようとして――一つの暗転。 SHIP・AHOY! |血だらけな晩め! God damn it! ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
らして歩く者もある。 それにもかかわらず、その以後の活躍に、長浜の浜屋の一間の暗転もあれば、大通寺友の松の下の犬の殺陣もあるし、琵琶の湖上の一夕ぬれ場もある。....
」より 著者:岡本綺堂
済んでしまったが、舞台は変って四年の後、天保七年九月の中頃……。」 「芝居ならば暗転というところですね。」 「まあ、そうだ。その九月の十四日か十五日の夜も更けた....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
とのない人間なのだそうだ。 そこは映画もよくできていて主人公が自殺する、すると暗転、寝室の場面が現われ主人公がふっと眼を覚ます、いまのは夢だった、めでたし、め....
探偵戯曲 仮面の男」より 著者:平林初之輔
讐するんだ! 世界じゅうの、世界じゅうの、金をもった奴に復讐するんだ! ――舞台暗転《ダークチェンジ》 第二場 東山のアパート。再び十年後にかえる。東山はベッ....
人狼」より 著者:岡本綺堂
。風の音。行燈の火消える。) おいよ (暗い中で。)おお、あかりが消えた。 ――暗転―― 二 おなじ村の川端。よきところに柳の大樹二三本あ....
裸体談義」より 著者:永井荷風
き、負けつづけた女が裸体になって、遂に危く腰のものまで取る段になって、舞台は突然暗転して別の場面になる。これらはその一例に過ぎない。いずれも戦争前のレヴューには....
加波山」より 著者:服部之総
しん》内乱(二十歳)に当っては民兵を組織して三春《みはる》藩論を「帰順」に導き、暗転して維新となるや、若松県ついで三春藩の微官(準捕亡・捕亡取締役)にされ、副区....
三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
ですから、何もかも知っているのです。詳しく申し上げると長くなりますが……」 =暗転= 笠松博士には、前々から、観念構成|虧欠症性の微弱徴候と、誇大妄想狂的精....
千里眼その他」より 著者:中谷宇吉郎
ある。そして最後にこの事件は、御船千鶴子の自殺、長尾郁子の急死という破局に到って暗転したのであるが、その一段落ついたところで、従来の経緯を明《あきら》かにされた....