暗黒時代[語句情報] »
暗黒時代
「暗黒時代〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暗黒時代の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「おしゃれ童子」より 著者:太宰治
が癖になって、十五年のちの、いまになっても、なおりません。あのころは、おしゃれの
暗黒時代と言えましょう。 その小都会から更に十里はなれた或る城下まちの高等学校....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
開地的趣味とは、かくて驚くべき勢力を人生に植えつけている。 見よ、ヨーロッパが
暗黒時代《ダアクエージ》の深き眠りから醒《さ》めて以来、幾十万の勇敢なる風雲児が....
「予報省告示」より 著者:海野十三
球人類を服従|乃至《ないし》無力化せんとして到る所に於て暴行を事とし、史上最高の
暗黒時代である。 この混乱の究極に於て、智能の点で地球生物より段違いにすぐれて....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
全部崩壊して、騎士の個人的戦闘になってしまいました。一般文化も中世は見方によって
暗黒時代でありますが、軍事的にも同じことであります。 それが文芸復興の時代に入....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
今川義元の西進 群確割拠の戦国時代は一寸見には、徒らに混乱した
暗黒時代の様に見られるけれども、この混乱の中に、自ら統一に向おうとする機運が動い....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
した。
帝国は、あたかも死滅しゆくローマ帝国のそれのごとき暗黒のうちに倒れた。
暗黒時代におけるがごとく、人は再び深淵を見た。ただ一八一五年の
暗黒時代は、これを....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
バビロンは理想を持たず、カルタゴは理想を持たない。アテネとローマとは、数世紀間の
暗黒時代を通じてもなお、文化の円光を有し維持する。
フランスはギリシャおよびイ....
「戦争論」より 著者:坂口安吾
の場合には、政府が方便のつもりでいても、民間に於ては狂信となり、再び愚かなる軍国
暗黒時代となり、文化は地をはらい、方便が逆に人間を支配するに至る危険をはらんでい....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
って、無政府状態が訪れた際には、歴史は逆転して同じフリダシへ戻ってしもう。曰く、
暗黒時代である。 盛り場を縄張りとする愚連隊が、無政府状態の敗戦直後に先ず縄張....
「金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
「要点は全く簡単であるという事はおわかりでしょう。明かにそれはある牧師のである。
暗黒時代のキリスト教信者の塋穴はサセックス海岸のダルハムにある小さい教会の下に発....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
まるつぶれになるであろう。そして国際的には全く孤立の状態に陥り、国内的には一種の
暗黒時代が来るにちがいない。その結果、国運は隆盛になるどころか、或は百年の後退を....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
一人残らず民主主義を唱えているが、その大部分はにせものであつて、本質は、先ごろの
暗黒時代の政治家といささかの差異もない。反動的無能内閣として定評ある現在の幣原内....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
な勇しい風景であった。 それより設けの酒席へくりこむ。ところが当時は料亭閉鎖の
暗黒時代であるから、レッキとした新聞社の宴会だというのに、クラヤミの裏木戸からコ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
せば、そは全く専制時代の萎微《いび》したる人心《じんしん》の反映のみ。余はかかる
暗黒時代の恐怖と悲哀と疲労とを暗示せらるる点において、あたかも娼婦《しょうふ》が....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
両戦争の消長を観察するに、古代は国民皆兵にして決戦戦争行なわれたり。用兵術もまた
暗黒時代となれる中世を経て、ルネッサンスとともに新用兵術生まれしが、重金思想は傭....