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暮れ易い
「暮れ易い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暮れ易いの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「早春」より 著者:芥川竜之介
蜴《とかげ》の中にいつまでもじっと佇《たたず》んでいる。あすこは存外《ぞんがい》
暮れ易いだろう。そのうちに光は薄れて来る。閉館の時刻《じこく》もせまって来る。け....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
に嬉々として眺めていたとは、何たる運命の皮肉であろうか。 活動小屋を出た頃には
暮れ易い秋の日に、あたりは薄暗くなっていた。そこで夕食にと、支倉は貞に天どんを喰....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
生れ代って二日か三日主水之介になりたい位でした。 かくして待つこと三|刻――。
暮れ易い冬ざれの陽はいつか黄昏そめて、訪れるは水の里に冷たい凩ばかり。 「只今立....
「地上」より 著者:島田清次郎
が好きであった。それは丁度秋十月の末頃であらねばならなかった。一年の辛労の報償を
暮れ易い秋の日に取り入れなくてはならない百姓達は晩くまで野に働いていた。地は一面....
「死者の権利」より 著者:浜尾四郎
丁ばかり上にある××楼という旅館兼料理屋へと車をつけさせたのでした。 秋の日は
暮れ易いものです。私はそこの家で夕めしを食べながら空を見ていました。温泉町の夕ぐ....