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暴飲
「暴飲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暴飲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
の三越にいったものだ。普通でさえ腸が弱く、それだけ食いしん坊のぼくが、甘え放題に
暴飲暴食させて貰ったから堪らない。ぼくは漱石みたいに髭を生した怖い顔の父に肩車で....
「ふもれすく」より 著者:辻潤
ろう。 人間はさまざまな不幸や悲惨事に出遇うと気が変になったり、自殺をしたり、
暴飲家になったり、精神が麻痺したり色々とするものだ。そこで、僕などはまだ自殺をや....
「明治のランプ」より 著者:宮本百合子
、祖父の心には或る鬱屈するものがあったらしい。晩年起居を不自由にする原因となった
暴飲がこの間に始ったそうである。もともと政恒は薄茶がすきで、もんぺいの膝を折って....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
チを珈琲一碗の値で当の写生の被害者へ即売に来たり、あらゆる思索・議論・喋々喃々・
暴飲・天才・奇行・変物――牡蠣の屋台店と鋪道をうずめる椅子の海と、勘定のかわりに....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
いかに兇暴なる魔軍といえども、到底これに一指を染め得ないであろう。折角の大祭日が
暴飲暴食と、賭博と、淫楽とに空費せらるることは、たまたま地上の人類が、いかに神霊....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
《がんきょう》な健康は害されないらしかった。彼はやたらに大食し、ぶっ倒れるまでに
暴飲し、冷たい雨に打たれながらいく晩も外で明かし、喧嘩《けんか》をしては殴《なぐ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
・クリスチアン・ギュンテルという放肆《ほうし》な天才で、風のままに放浪しながら、
暴飲と絶望とに身を焦がした人である。クリストフはギュンテルから、彼を圧倒する敵な....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、たえず杯を満たしてくれたが、彼は何の考えもなくそれを飲み干していた。彼はかかる
暴飲暴食には慣れなかったけれども、ことにそれは数週間の節食の後ではあったけれども....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
は言った。
「圧制者はなぐり倒せ!」とファムイュは言った。
「ボンバルダに暴食に
暴飲だ!」とリストリエは叫んだ。
「まだ日曜のうちだ。」とファムイュはまた言った....
「犬を連れた奥さん」より 著者:神西清
う愚かしい毎夜、何という詰らない下らない毎日だろう! 半狂乱のカルタ遊び、暴食に
暴飲、だらだらと果てしのないいつも一つ題目の会話。役にも立たぬ手なぐさみや、一つ....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
あったが、このごろではいっそう烈しくなって、家で連日飲むばかりでなく、外へ出ては
暴飲をし、往来へ倒れては夜を明かし、居酒屋で眠っては帰宅しようともしない。今日も....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
市のいずれよりも遥かに大きな死亡率が生ずるのであり、これは間違いなくブランデイの
暴飲によるものである2)。十歳ないし十五歳の死亡率は極めて低く、この期間の死亡は....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
るほど、そういう場合もたしかにあるでしょう。人間には苦労のタネというものがある。
暴飲暴食が胃病のモトと知りつつ
暴飲暴食して胃病になるのと同じように、苦労のタネに....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
りません、今の学生がよく脳病だ脳病だというのは大概胃病の結果でその胃病は野蛮的の
暴飲暴食から来るのです。僕はそれがために此方《こちら》の小山君と同時に大学へ入り....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
病人になってしまった。そのまゝずっと寝込んでしまった。――要は飲みすぎ……連日の
暴飲がたゝったには違いないが、一つには、そうでもしなければ家のものゝ手まえ恰好の....