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曙染
「曙染〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曙染の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
は八歳、妹は五歳(そのころは片言まじりの、今はあの通り大きくなりけるよ)桜模様の
曙染、二人そろうて美しと父上にほめられてうれしく、われは右妹は左母上を中に、馬車....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
午少し前の刻限になると、丁字風呂の裏門からすっと中に消え込む十八九の色子がある。
曙染の小袖に、細身の大小をさし、髪はたぶさに結い、前髪にはむらさきの布をかけ、更....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
やがて出来上ったお雪ちゃんの粧《よそお》いは、結綿《ゆいわた》の島田に、紫縮緬の
曙染《あけぼのぞめ》の大振袖という、目もさめるばかりの豪華版でありました。この姿....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
あさん、お姫様はピラピラをさげてる?」 「お袿《かけ》は召ていないが、お振袖で、
曙染《あけぼのぞめ》で、それはそれは奇麗ですよ、お前さんに見せたいね。ほんと! ....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
おのおのの心易立てから襤褸が現われ俊雄はようやく冬吉のくどいに飽いて抱えの小露が
曙染めを出の座敷に着る雛鶯欲のないところを聞きたしと待ちたりしが深間ありとのこと....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、太鼓反りの橋の上で、塗歯の下駄の踵を上げた女があった。 蔵前ふうの丸曲髷に、
曙染の被布をきて、手に小風呂敷をかかえている――、で、二、三日前とは、すっかり服....