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「更改〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
更改の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
―いや、己が袈裟を愛しているかどうかなどと云う事は、いくら己自身に対してでも、今
更改めて問う必要はない。己はむしろ、時にはあの女に憎しみさえも感じている。殊に万....
「青木の出京」より 著者:菊池寛
蔵書を、売り払ってしまった。彼には、他人の家に宿食してからも、その享楽的な生活を
更改することが苦痛らしく見えた。彼は蔵書を売り払った金で、やっぱり本郷あたりのカ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
という泰平限りない時代そのものが、この秀抜な直参旗本を悉く退屈させたのでした。今
更改まって説明する迄もなく、およそ直参旗本の本来なる職分は、天下騒乱有事の際をお....
「自分だけの世界」より 著者:辻潤
つまりその時代のヤングジェネレーションが近代的精神の洗礼を受けたのだ――それは今
更改めていうまでもなく、ナチュラリズムである。この精神が日本の青年に与えた影響は....
「途上の犯人」より 著者:浜尾四郎
××という村の小学校に勤めて居ります。どうぞよろしく」 なめくじ男は、ここで今
更改まってピョコンと一つおじぎをした。 私が一応はっきり切り込んだので、なめく....
「科学論」より 著者:戸坂潤
が科学は、哲学から分離して来たものであり、元々その一部分であったことに就いて、今
更改めて述べる必要はないだろう。例えば十九世紀の後半に至るまで自然科学という言葉....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
多な主義主張が交錯して、渾沌たる状態を呈している。その主義主張のうちには、日々に
更改されるものもあり、僅かに余命を保ってるものもあり、忽ちにして死滅するものもあ....
「芸術三昧即信仰」より 著者:上村松園
思っている。これが間違っているかどうか、わたしはその間違いを指摘されたところで今
更改めようとは思わない。 わたしはよく保養旅行に出る。その旅行の途中神社や仏閣....
「戦争ジャーナリスト論」より 著者:戸坂潤
戦争が社会の政治的常軌を通行遮断し、典型的な非常状態に置くものであることは、今
更改めて言うまでもない。このことは近代的戦争に於ても、古来の又旧来の戦争と較べて....
「それから」より 著者:夏目漱石
うち》に居た事はありません」 「姉さんはそれで淋《さむ》しくはないですか」 「今
更改まって、そんな事を聞いたって仕方がないじゃありませんか」と梅子は笑い出した。....