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「書き綴る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

書き綴るの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二月八日」より 著者:太宰治
出鱈目《でたらめ》な調子では、とても紀元二千七百年まで残るような佳《よ》い記録を書き綴る事は出来ぬ。出直そう。 十二月八日。早朝、蒲団の中で、朝の仕度に気がせ....
春の盗賊」より 著者:太宰治
い。自身が、死んでから五年、十年あとあとの責任まで持って、懸命に考え考えしながら書き綴る文章の、ことごとく、あれは贋物、なるほど天才じゃなど、いい笑いものにされ....
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
よう演説されんことを望む。約は博より来たるというゆえ、心中存するところ一切余さず書き綴るものなり。....
碧眼托鉢」より 著者:太宰治
なき衆生である。腹ができて立派なる人格を持ち、疑うところなき感想文を、たのしげに書き綴るようになっては、作家もへったくれもない。世の中の名士のひとりに成り失せる....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
り、又保存の為めにも都合がよいので、特に之を選んだ次第である。敲音を以て一字ずつ書き綴るのは煩わしきに過ぎ、又|入神状態に於て口で喋るのは、その全部を保存し難く....
創作余談」より 著者:太宰治
生の状態ゆえ、創作余談、はいそうですか、と、れいの先生らしい苦心談もっともらしく書き綴る器用の真似はできぬのである。 できるようにも思うのであるが、私は、わざ....
鳶と柿と鶏」より 著者:豊島与志雄
あったのである。君枝の良人の正彦は吉村の旧知で、君枝が随筆風な或は小説風なものを書き綴るようになってから、吉村さんにでも見て貰ったらと口を利いたのが正彦だった。....
人生案内」より 著者:坂口安吾
色気というものが大切だ。だからヒマな野郎どもが筆蹟に苦労しながらニセモノの煩悶を書き綴る気持にもなるのであろう。 田舎の小さな町に数年来この投書に凝っている男....
最小人間の怪」より 著者:海野十三
この秘話をしてくれたN博士も、先々月この世を去った。今は、博士の許可を得ることなしに、ちょっぴり書き綴るわけだが、N博士の霊魂なるものがあらば、にがい顔をするかもしれない。 ....