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「書付〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

書付の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:ゴーゴリニコライ
つけた、よほど貴族的な家に雇われているらしく小ざっぱりした身なりの従僕が、一枚の書付を手に持ってテーブルの傍に立っていたが、自分の気さくなところを見せるのが礼儀....
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
の今度の見積りだが、今拝見したが、私には分からん。肝煎指南役が一つ!」 畠山が書付を、吉良へ渡した。 「なかなか早いな。どうれ」 吉良は、じっと眺めていたが....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
列《なら》べているのではない。大名旗本や大町人のところに出入り場を持っていて、箱書付きや折紙付きというような高価な代物をたくさんにたくわえているのであった。 ....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
れば、その時はおとよはもう父の心のままになる、決して我意をいわない、と父の書いた書付へ、おとよは爪印を押して、再び酒の飲み直しとなった。俄かに家内の様子が変る、....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
那の長造が帰って来た。 「おかえりなさいまし」お内儀のお妻は、夫の手から、印鑑や書付の入った小さい折鞄をうけとると、仏壇の前へ載せ、それから着換えの羽織を衣桁か....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
惑致す、貴様は如何致す積りか」 孝「左様な御無理を仰しゃっては誠に困ります、此の書付さえなければ喧嘩は私が勝だけれども、書付が出たから私の方が負に成ったのですが....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
ケッチは、この紙に書いてある。さあ、これをそっちへ渡しとくぜ」 烏啼は懐中から書付を出して、貫一の方へ差出した。お志万が橋渡しをして、貫一へ渡してやった。 「....
小公女」より 著者:菊池寛
窓から覗いていたりしていたら、呼び入れて、食べさしてやってくれって。そして、その書付は、私の方に廻してくれって。――そんなことをしてもいいでしょうか?」 「いい....
貞操問答」より 著者:菊池寛
いの。」と、新子がからかうと、 「どう致しまして、それにお母さまが、ちゃんと古い書付を持っていらっしゃいます。ごまかしがきかないんですよ。」 「へえ。どんな書付....
黄金の腕環」より 著者:押川春浪
爵は微笑を浮べて、 「イヤ待て、腕環は一個で、娘は三人、誰に贈るのか分らぬ、何か書付でも入って居るだろう」と、猶およく箱の中を調べて見ると、果して玉村侯爵自筆の....
」より 著者:犬田卯
株に叩きつけ、 「うむ、大して用でもねえけんど、これ……」といって懐中から一通の書付を出した。 組合から、年度替りだとの理由で、親父の代にこしらえた借金、元利....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
いうことを聞いて大いに同情を表せられ、早速シナ文字と妙な文字で(仮名交りならん)書付を認めて将軍自身に判を捺し、これをその兵士に渡せというから、その書付を持ち帰....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
李下で冠を脱ぐ以上のことをやってしまった。すぐ近くに住んでいるロオペ博士へ一片の書付を届けるような工作をやったのである。「神かけて、ゴオメ・ダヴィラが、ブラッセ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
勤めの中でも他のお客へ出て肌を触らねえ、汝エ家の伊之助を亭主と思って、夫婦約束の書付まで取替わせた仲だから、伊之助が押込められたてえことを聞いて、ハア気の毒なこ....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
御地頭様より之福山穢多頭より、京都にて皮田頭中え右出入の品委曲に申上度候と申、則書付持参仕候事 口上 一、今度私共国方に、皮田村とちやせん忝候已上。 正徳二辰年....