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「書体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

書体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
「日本服を改良しましょう。すぐしましょう」と少しも気取らない、しかもかなり上品な書体で黒く書いてあった。 その小旗が風に靡《なび》いて拡がれば拡がったまま、風....
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
しい役人が坐っていたが、それは背もはるかに高かったし、その筆蹟も、あんなに真直な書体ではなく、ずっと傾斜して歪んでいた。 ところが、これだけでアカーキイ・アカ....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
拡がった空のような色をした竹の皮膚にのんきに据《すわ》っているこの意味の判らない書体を不機嫌な私は憎らしく思った。 灰吹の口が奇麗に擦れて父の気に入ったときは....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
、「おはり教えます」と、小さな木札を軒先に吊した。長屋の者には判読しがたい変った書体で、それは父親譲り、裁縫《おはり》は絹物、久留米物など上手とはいえなかったが....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
土偶人形に悪魔学か――犯人は、人類の潜在批判を狙っているんだ。だが、珍しく古風な書体だな。まるで、半大字形か波斯文字みたいだ。でも君は、これが被害者の自署だとい....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
僧数百人を招請し、供養し、これを書写せしめしとなり。余もこの経を拝見せしに、その書体｜楷法正しく、行法また精妙にして―― と言うもの即これである。 ちょっと....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
教訓、又は忠言のみであった。 『初期の通信は、前にも言った通り皆細字で書かれ、其書体も均一で、Doctor, The Teacher, と署名してあった。この司....
「雨」より 著者:織田作之助
つかわさい」 と、白い紙包を差し出して、こそこそ出て行った。 見ると、写本の書体で、ごぶつぜんとあり、お君がくれてやった金がそっくりそのままはいっていた。国....
「狂人日記」より 著者:井上紅梅
類で、話がすこぶるこんがらがり、筋が通らず出鱈目が多い。日附は書いてないが墨色も書体も一様でないところを見ると、一｜時に書いたものでないことが明らかで、間々聯絡....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
ト紙を長方形に切ったもので、葉書よりやや大きいかと思われるものだった。それに丸味書体という製図家の使う一種の書体で、次のような文字と、記号が書かれていた。 Er....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
を通じ、昨夜裏門にて密会し……」 「館の中に居る女の内通者とは？」 「その数字の書体、女文字とのことで」 「うむ、そうらしい、わしもそう見た」 「それにただ今う....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
持って行ったが、目立つので実に弱った。堅紙の表紙に父の「お家流」の見出しが敦厚な書体で書いてあるのが、見る毎に何かの咒文のように私の目に映った。 私がわざと本....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
色に仄見えていたが、はたして、南無妙法蓮華経という、七字の名号が、鯰の髭のような書体で、刻られてあった。（不思議だなあ）と呟きながら、頼母は、少し湿ってはいるが....
「城」より 著者:カフカフランツ
ことなどまったく知られていないあのソルティーニが、椅子に腰かけ、役所流のきれいな書体で書かれてはいるけれどいやらしい例の手紙を書くということは、やっぱり途方もな....
「雨」より 著者:織田作之助
早速、裁縫教えますと小さな木札を軒先につるした。長屋のものには判読しがたい変った書体で、それは父譲り、裁縫は、絹物は上手といえなかったが、之は母親譲り、月謝一円....