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書信
「書信〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書信の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
暑さにおどろいて、羽織をぬぎに宿に帰ると、あたかも午前十時。 午後、東京へ送る
書信二、三通をしたためて、また入浴。欄干に倚って見あげると、東南につらなる塔の峰....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
う一通同封されている英軍測量部の手紙をとりあげた。 敬愛するお嬢さま――同封の
書信を、お送りするについて、一|奇譚を申しあげねばなりません。それは、この発信地....
「遺書」より 著者:尾崎秀実
す。実はこれらのことは家内への手紙にも書きましたのですが、どういうものか家へその
書信が到着しておりません。或いは事柄があまりに強く響き過ぎますため、家内のものへ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
この隔日もまた折々障礙せられるので不便で困る。二十五日に書こうと思ったら、監獄に
書信用紙がないと言う。次の二十八日には、大阪へ出す手紙を書いている中に時間が来て....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
浮説に包まれていようと、絶対に、友、フォン・エッセン男爵ではない――と。 その
書信は、ウルリーケの知人である、英人医師のバーシー・クライドから送られたものだが....
「鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
しかろう。だからお姉様の許へ行って……』と。……」 「よくおいでだった。そういう
書信が、お前のところから来て以来、どんなに妾は、お前のおいでるのを待っていたこと....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
序を保って来た天界が、一時に大変化を受ける如き事は無さそうに思わるるが、などと、
書信が夕立ちの如く降った。博士はこれに答え、単に「拙者の学説は、吾人の見聞の範囲....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
余、幼にして妖怪を聞くことを好み、長じてその理を究めんと欲し、事実を収集すること、ここにすでに五年。その今日まで、地方の
書信の机上に堆積せるもの幾百通なるを知らずといえども、そのうち昨今、都鄙の別なく....
「岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
された。これを発表した時の影響の絶大なりしことは実に驚いた。讃美、激励、希望等の
書信が数千通に達した。「私の教養の一切を岩波文庫に托する」などという感激の文字も....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
あるいは僕がこの世を去ったあとでそれが公けにされて、たとえばゲーテとシルレルとの
書信の往復のごとき、文献の一つとして後に伝わるというようなことはふさわしい気がし....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
の暑さにおどろいて、羽織をぬぎに宿に帰ると、あたかも午前十時。 午後東京へ送る
書信二、三通を認めて、また入浴。欄干に倚って見あげると、東南に連なる塔の峰や観音....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
もなく西が外務の留学生となって渡支してからも山海数千里を距てて二人は片時も往復の
書信を絶やさなかった。その頃の二葉亭の同窓から聞くと、暇さえあると西へ遣る手紙を....
「死児を産む」より 著者:葛西善蔵
、自分はまた、手文庫の底からその手紙を取りだして、仔細に読んでみた。 刑務所の
書信用紙というのは赤刷りの細かい罫紙で、後の注意という下の欄には――手紙ノ発受ハ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
徳川時代においても、前号所載香畝生君の「夙の者雪冤運動」所引、谷三山宛岡本黄中の
書信にみゆる如く、奈良坂の夙は二条家に対して三百両という運動費を使ってまで、大和....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
常に戦々兢々として、寝ても、覚めても、少しも心の安まる暇はありません。親戚故旧と
書信の取り遣りをするにしても、懇意な友人を訪問するにしても、常に犯罪者が警官の目....