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「書出し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

書出しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
苦悩の年鑑」より 著者:太宰治
じたのは私ひとりであった。 × 余の幼少の折、(というような書出しは、れいの思想家たちの回想録にしばしば見受けられるものであって、私が以下に....
世相」より 著者:織田作之助
では直ちに捜査を開始したが、犯人は見つからず事件は迷宮に入ってしまった) と、書出しの九行が書かれているだけで、あと続けられずに放ってあるのは、その文章に「の....
新生」より 著者:島崎藤村
母さんから手紙を貰《もら》った。その中にあの老婦人が長いこと病床にあったことから書出して、定めしあなたのことも忘れていたかのようにあなたには思われようが、決して....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
取上げ、 「D十五号の遺留品を、僚艦が現場附近において収容した。その品目がここに書出してある。ゆっくり見給え」 とホーテンスたちへ会釈《えしゃく》した。 「そ....
志賀直哉氏の作品」より 著者:菊池寛
である。こうした氏の表現は、氏の作品の随所に見られるが、試みに「好人物の夫婦」の書出しの数行を抜いて見よう。 「深い秋の静かな晩だつた。沼の上を雁が啼いて通る。....
正義と微笑」より 著者:太宰治
もう五十枚以上になったらしい。二百枚の予定だそうだ。雪が降りはじめた時に、という書出しから始まる美しい小説だ。僕は十枚ばかり読ませてもらった。出来上ったら、文学....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
行幸の上御軍議あるべきにつき、その節御召に応じて忠義を励むべき……」 これが書出しで、本文は大分長い。竜之助は読み下してみると、それは御親征について忠勇の士....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
てる者もあるんだ。何しろ、教場へ出て来ると、礼式もないで、突然、ボウルドに問題を書出して、 (何番、これを。) といったきり椅子にかかッて、こう、少しうつむい....
猫の穴掘り」より 著者:寺田寅彦
ことがなかなか思うように書けないので、途中で打切ってさて何遍となく行を改めて更に書出してみても、やはりうまく書けない。思うことの書けないのは世の中のせいかという....
光は影を」より 著者:岸田国士
た、その途中だからさ」 「満洲で君の部隊が牡丹江にいることがわかつたから、一度端書出したんだが、見てないだろうな」 「いや、それは、たしかに見た。返事はすぐ出し....
四月馬鹿」より 著者:織田作之助
はしがき 武田さんのことを書く。 ――というこの書出しは、実は武田さんの真似である。 武田さんは外地より帰って間もなく「弥生さ....
ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
たいの、なりたいわ、泣きたくなるくらいなりたいわ私! 舞台に出る前保姆養成所に願書出したの、いつまでたっても返事が来ないのよ。くやしくってくやしくって泣いちゃっ....
ハイカラ考」より 著者:木村荘八
五百三十五年二月六日、即今東京府知事職ニ在ル大久保一翁ノ面前ニ於テ」という誓文の書出しで、別に「証人」として福沢諭吉を立て、当日は自宅の門前に「俗ニ西洋飾リノ門....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
兵衛が果たして登場するのかどうだか判らない。それは座頭の俳優ばかりでなく、中軸や書出しや立女形や庵などの位地に坐っている主なる俳優が皆それであるから、真偽|混淆....
『火星兵団』の作者の言葉」より 著者:海野十三
は、この小説にあるようなことが、やがていつかは、必ず起るであろうと、かたく信じて書出したのです。ですから、これからの皆さんは、用心してください。そして勉強もして....