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書取
「書取〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書取の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
れぬと言うのではない。科目は教師が黒板《ボオルド》に書いて教授するのを、筆記帳へ
書取《かきと》って、事は足りたのであるが、皆《みんな》が持ってるから欲しくてなら....
「黒板は何処から来たのか」より 著者:小倉金之助
身の著にかかる『小学教師必携』(明治六年十二月刊)においては、読物・算術・習字・
書取・問答などの教授法が述べられ、そこには黒板の使用法も詳しく説かれている。例え....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
て、夢中になって居りましたが、それだけは確かに考えをもって居った。
その遺言を
書取ってくれといって私は英語でぼちぼち喋舌りかけたが、なかなか苦しくって言い得な....
「博物誌あとがき」より 著者:岸田国士
喉によって普く歌われているのである。 序ながら、フランスの小、中学校では、よく
書取の問題がこの書物のなかから出るという話を聞いた。彼の文章は、単純なようでいて....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
した。 大正二年九月二十二日神戸氏に一百円を渡しやり、二十五日夕神戸氏宅にて証
書取交せ、示談事ずみとなったのであります。それに支倉は何とて小林貞を病院へ連れて....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
けて対馬守は眼鏡をかけ直すと、静かに再び書見に向った。――読みかけていた一書は蕃
書取調所に命じて訳述させた海外事情通覧である。 しかしその半頁までも読まない時....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
あった。 当時、若狭守用人三浦七兵衛から、豊後守に送った書翰に、 『恐れ乍ら、
書取を以て奉申上候。益々御機嫌よく御座遊ばさるべく、恐悦至極に奉存候。然らば、過....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
驚きました。是より引張って往き、派出へ此の旨を届けて申立てますと、警部公が一々お
書取りに成り、渋川の警察署へ引かれましたが、桑原治平とお瀧との関係は相対密夫でご....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
炭。俵の縁語に評さえ宜を。例の若林先生が。火鉢にあらぬ得意の速記に。演舌るが儘を
書取られしが。写るに速きは消炭も。三|舎を避る出来栄に、忽ち一部の册子となりぬ。....
「新生」より 著者:島崎藤村
見えないところで節子が手帳でも取出して、此方《こちら》から知らせる町名番地などを
書取る光景《さま》が想像せられた。
「それから今度のお宅の御近所に電話がありまし....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
下曽根金三郎、江川太郎左衛門には西洋の砲術を訓練させる。箕作阮甫、杉田玄端には蕃
書取調所の教育を任せる。そういう類のことはほとんど数えきれない。松平河内、川路左....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
る態度はすこし違う。彼らは早く西洋の事情に通じる境涯にも置かれてあって、幕府の洋
書取調所(蕃
書取調所の後身)に関係のあったものもあり、横浜開港場の空気に触れる機....
「火の鳥」より 著者:太宰治
火を点じて、「君は、いま、あの子を偉くしてあげたい、と言ったね。それは、間違い、
書取《デクテーション》のミステークみたいに、はっきり、間違い。人は、人を偉くする....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
てあまり興味を有っていないということにほかならぬ。 (一九三六・五) 八 不穏文
書取締 三六年の特別議会に提出された政府提案の内、或る意味で一等衆議院の反感を....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
深刻で、当事者一身の政治的乃至行政上の活動を牽制する底のものだ。そこで政府は怪文
書取締りに就いての法の不備を補うために出版法・新聞紙法・の改正を意図していたので....