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書家
「書家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
「今日は書物なんかにかかわり度くはないですよ」と止めた。 「だけどあなたは随分読
書家なんでしょう」 「まあね」 規矩男はにやにや笑って、 「それだけに堪らなく....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
、その価もまた廉くない関係から、その時代には書物の借覧ということが行なわれた。蔵
書家に就いてその蔵書を借り出して来るのである。ところが、蔵
書家には門外不出を標榜....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
必ず獲るところあり、云々。―― これで三本足のがまを珍重することになって、ある
書家にたのんで青蛙堂という額を書いてもらった。自分自身も青蛙堂主人と号するように....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
五年前には僅に「経済雑誌」、「団々珍聞」等二三の重なる雑誌でさえが其執筆者又は寄
書家に相当の報酬を支払うだけの経済的余裕は無かったので、当時の雑誌の存在は実は操....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
の大帝|奈翁が、西暦千八百八年、西班牙遠征の途に上りました時、かねて世界有数の読
書家。必要によって当時の図書館長バルビールに命じて製らせました、函入新装の、一千....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
つづきものを、『やまと新聞』のはじめに盛んに書き出した。 その頃は作者の外に投
書家というものがあって、各新聞に原稿を投じていた。彼らのなかからも、注目すべき人....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
くも一家が食って行けるとはありがたいことだ。しかしこれはみな編集者を始め大勢の寄
書家諸君のお蔭だ。そのつもりで、足下は一方に広告や売捌きに勉強して、それらの人々....
「僕の読書法」より 著者:織田作之助
と己惚れるのである。 そしてまた思うのである。森鴎外や芥川龍之介は驚嘆すべき読
書家だ、書物を読むと眼が悪くなる、電車の中や薄暗いところで読むと眼にいけない、活....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
ような事情で失望しがちである。だがこの形式は将来十分発展性のあるものと考える。愛
書家も徒に華装ばかりを尊重したがらずに、こうした所に平明直截な美を打ち立てること....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
琴に限って愛読して筆写の労をさえ惜しまず、『八犬伝』の如き浩澣のものを、さして買
書家でもないのに長期にわたって出版の都度々々購読するを忘れなかったというは、当時....
「読書雑感」より 著者:岡本綺堂
ず、その価もまた廉くない関係から、その時代には書物の借覧ということが行われた。蔵
書家に就てその蔵書を借り出して来るのである。ところが、蔵
書家には門外不出を標榜し....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
るためでなかった。画家の交際をしていても画家と称されるのを欲しなかった。その頃の
書家や画家が売名の手段は書画会を開くが唯一の策であった。今日の百画会は当時の書画....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
のはこれらの古書校勘家と一縷の相通ずる共通の趣味があったからだろう。晩年一部の好
書家が※斎展覧会を催したらドウだろうと鴎外に提議したところが、鴎外は大賛成で、博....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
所に飛んで行くと、満員だ! 仕方がないから有料代書に飛び込んで書いてもらうと、代
書家さん舌を舐めずりまわしてサラサラと書きなぐる。出来上ったところを見ると、書き....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
れぬが、なほ優に二三十年間は、原型をとゞむるでありましょう。 かりに、私が、愛
書家であり、蔵
書家であっても、それで満足がされます。なぜなら、自分の限りある一生....