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書屋
「書屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
や、缶詰や、最新流行洋式雑貨なぞのデコデコのポスターに蔽い隠されて行く。同じ絵葉
書屋の店でも、芸妓や役者の写真は何となく光らなくなって、汚い歯をむき出した活動男....
「仇討たれ戯作」より 著者:林不忘
まそっと若菜屋の玄関へ引っかえして低声《こごえ》に履物を呼んだ。彼は四谷の六樹園
書屋に自分の帰りを待っている雅言集覧の未定稿に、これから夜を徹して加筆する仕事を思って急に愉快になった。....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
あぶくどもメ! 昨夜の無銭飲食者が、ここではすばらしい英雄にさえ思える。
代
書屋に行って書いてもらったのが一時間あまりもかかった。茶が出たり塩せんべいが出た....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
は何年目には又繰返している。又在来の日本画家は一つ粉本を常に写し直している。梅花
書屋だの雨後山水だのと画題までもチャンと定まっておる。印刷する代りに筆で描いてい....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
パスチエラ博士その人」と印刷した紙を、証明のため額に入れて提げている――と、絵葉
書屋と両替人――これは英語で、人の顔を見次第、「|両替は? 旦那」とか「長官」と....
「まじょりか皿」より 著者:寺田寅彦
あった。今日ちらと見た紙屋の娘の帯に似ている。正札を見ると百二十円とあった。絵葉
書屋へはいったら一面に散らした新年のカードの中には売れ残りのクリスマスカードもあ....
「文学的自叙伝」より 著者:林芙美子
した。セルロイド工場の女工になったり、毛糸店の売子になったり、或る区役所の前の代
書屋に通ったりして生活していましたが、友人の紹介で、田辺若男《たなべわかお》氏を....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
が正式の座敷だ。床に河村清雄の竜の油絵がかかっている。この客間の次の小間が「海舟
書屋」で元の書斎。南洲や甲東と屡々密話清話した歴史的な小部屋だ。これらを右に見て....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
の風に神経を吹かれた小杉氏の姿を見るような気がする。気取った形容を用いれば、梅花
書屋の窓を覗いて見ても、氏の唐人は気楽そうに、林処士の詩なぞは謡っていない。しみ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
うして二、三日経って居士はそれを訂正して清書したものを余らに見せた。もし今|獺祭
書屋旧子規庵を探したらその草稿を見出すのにむずかしくはあるまい。居士は如何なる場....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
しらのような子供でも実に恍然として足を停めずにはいられなかった。つまり今日の絵葉
書屋とおなじ理窟であるが、ほん物の写真よりも似顔絵の方が色彩の絢爛を極めているの....
「天才」より 著者:神西清
論未来の作物を想像することは出来ない。だが新聞が自分のことを大いに書き立て、絵葉
書屋の店頭に自分の絵葉書が並び、友人たちが自分を羨望の眼で眺める光景は歴然として....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
法院の横の、木影を帯び、時雨をふくんだその「細工場」は「ハッピー堂」と称する絵葉
書屋になった。――その飾り窓の一部にかかげられた「各博覧会賞牌受領」の額をみて立....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
に食傷新道といっている、若松というしるこ屋は古くからここにある。もとこの角が絵葉
書屋で、銀座にいた頃、小遣いをもらうと弟などとよくここへ来て食べたものだった。二....