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書房
「書房〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書房の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
見ることができるに違いない。――こう思った煙客翁は、もう一刻も西園《さいえん》の
書房に、じっとしていることはできないような、落着かない気もちになっていたのです。....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
匐う事を覚えたり。父親の徹郎君は過日広島へ赴き、新就職。 七月二十七日 ◯浪速
書房「心臓の右にある男」の校正後半出る。 八月一日 ◯B29、三十機編隊にて上....
「荷」より 著者:金史良
棒の両端に叺を吊して、ぶらんぶらん担ぎ廻る例の「皆喰爺」が、寮の裏で見える度に、私は尹
書房を思い出すのだ。 尹さんは少しはましのチゲ(担具)労働者である。然し土壇場....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
ト』(無政府主義評論)との事務所になっているほかに、ラ・リブレリ・ソシアル(社会
書房)という小さな本屋をもやっているので、店はみな地並みにあるわけなのだ。 そ....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
こそは一切の世縁を抛たねばならぬ身の上であるから、ゆったりした気持で時折青楓氏の
書房を訪い、たとい昔のような集りは出来なくとも、青楓氏と二人で、絵を描き字を書い....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
くとも酒はのむというような生活であった。故郷の兄からも補助を仰いでおり、又、竹村
書房からは、時々相当まとまった借金もしていた。苦心の借金も、すべてこれを酒に費し....
「私は誰?」より 著者:坂口安吾
下したところ、先輩に対する礼を知らない奴であるとフンガイしたのが尾崎士郎で、竹村
書房を介して、私に決闘を申しこんできた。場所は帝大の御殿山。景色がいゝや。彼は新....
「ゴルフと「悪い仲間」」より 著者:坂口安吾
着。はからざる次第。早朝に文春記者に叩き起された由である。この一週間ほど前に河出
書房のF君が来て、自分は安岡君の悪友で「悪い仲間」その他のモデルだと名乗り、安岡....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
大会社である。看板をみると大変だ。天草商事の下に「天草ペニシリン製薬」だの「天草
書房」だの「天草石炭商事」だのと十幾つとなく分類がある。 すでに五十年配の求職....
「岩田豊雄と私」より 著者:岸田国士
場の楽屋でもなく、実は、この新劇協会の稽古場であつた。 もつとも、その頃、第一
書房から近代劇全集が出ることになつて、私も岩田も二、三の訳を引受けた。 私は岩....
「神経」より 著者:織田作之助
ある書物や雑誌の数は、中学生の書棚より貧弱だった。店の真中に立てられている「波屋
書房仮事務所」という大きな標札も、店の三分の二以上を占めている標札屋の商品の見本....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
歩き出すと、次郎と三郎は転げるようにしてチョコチョコついて来た。 南海通の波屋
書房の二、三軒先き、千日前通へ出る手前の、もと出雲屋のあったところに、ハナヤとい....
「『少年科学探偵』序」より 著者:小酒井不木
てください。 終わりに、本書の出版に関して、少なからぬ尽力をしてくださった神田
書房主と友人深野滋君、および、雑誌に発表した当時から、ずっと挿画を書いて下さって....
「子供の霊」より 著者:岡崎雪声
私が十三歳の時だから、丁度慶応三年の頃だ、当時私は京都寺町通の或る
書房に居たのであるが、その頃に其頃の主人夫婦の間に、男の子が生れた。すると奇妙な....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
た方が通る位の店であった。父(吟香)の道楽から店を半分に切って一方を薬房、一方を
書房とし、
書房では支那の筆墨硯紙その他文房具風のものや、書籍などを売っていた。唐....