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「書棚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書棚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
けもの》が懸っている。花も始終絶やした事はない。書物も和書の本箱のほかに、洋書の
書棚も並べてある。おまけに華奢《きゃしゃ》な机の側には、三味線《しゃみせん》も時....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
彼の机の向うに、――と云っても二人の机を隔《へだ》てた、殺風景《さっぷうけい》な
書棚《しょだな》の向うに全然姿を隠している。しかし薄蒼《うすあお》いパイプの煙は....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
か》かっているナポレオン一世の肖像画、彫刻《ほり》のある黒檀《こくたん》の大きな
書棚、鏡のついた大理石の煖炉《だんろ》、それからその上に載っている父親の遺愛の松....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
されたのは、日当りの好《い》い座敷だった。その上主人が風流なのか、支那《シナ》の
書棚だの蘭《らん》の鉢だの、煎茶家《せんちゃか》めいた装飾があるのも、居心《いご....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
スラ君の部屋は質素な西洋間で、まん中にテエブルが一つ、壁側《かべぎわ》に手ごろな
書棚が一つ、それから窓の前に机が一つ――ほかにはただ我々の腰をかける、椅子が並ん....
「路上」より 著者:芥川竜之介
の下に、うす暗い書庫の入口が見えた。そうしてその入口の両側には、見上げるような大
書棚《おおしょだな》が、何段となく古ぼけた背皮を並べて、まるで学問の守備でもして....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
た。北向きの窓の前にある机と、その前にある輪転椅子と、そうしてそれらを囲んでいる
書棚とには、勿論何の変化もございません。しかし、こちらに横をむけて、その机の側に....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
のは、全くこの議論のおかげである。
自分はその後まもなく、秋の夜の電灯の下で、
書棚《しょだな》のすみから樗牛全集をひっぱり出した。五冊そろえて買った本が、今は....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
じっとこの悲劇を眺めている。
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望遠鏡に映った第二の光景。大きい
書棚などの並んだ部屋の中に紅毛人の男が一人ぼんやりと机に向っている。電灯の光の落....
「或る女」より 著者:有島武郎
たままになっている座ぶとんのきたならしく散らかった客間をまじまじと見渡した。父の
書棚《しょだな》のあった部分の壁だけが四角に濃い色をしていた。そのすぐそばに西洋....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の裏を抜けると、次の次の、応接室の扉は、半開きになって、ペンキ塗の硝子戸入の、大
書棚の前に、卓子に向って二三種新聞は見えたが、それではなしに、背文字の金の燦爛た....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
子 では、私の所有ですか。 博士 若様はこの冊子と同じものを、瑪瑙に青貝の蒔絵の
書棚、五百|架、御所有でいらせられまする次第であります。 公子 姉があって幸福で....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
のは雑誌などを積み上げた本屋だった。僕はこの本屋の店へはいり、ぼんやりと何段かの
書棚を見上げた。それから「希臘神話」と云う一冊の本へ目を通すことにした。黄いろい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
たいと、さも大発見をしたようにいうので、ファラデーは面会して、話をきいた。やがて
書棚にあるリーの叢書の一冊をとって、 「君の発見はこの本に出てはいないか。調べた....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
はときおり尻をひどくたたいて急がされ、むずかしい言葉をしゃにむに読まされた。本は
書棚にしまわずに投げだすし、インキ壺はひっくりかえる。椅子は投げたおすやらで、学....