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替え
「替え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
替えの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
藤の膝にほうり出して、左の鬢《びん》をやさしくかき上げながら、
「きょうのお立て
替えをどうぞその中から……あすはきっといらしってくださいましね……お待ち申します....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
年の学資を蔵《おさ》めたるなり。されども渠は危うかりしとも思わず、昼の暑さに引き
替えて、涼しき真夜中の幽静《しずか》なるを喜びつつ、福井の金主が待てる旅宿に赴《....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
もど》すとする。……高く買っていたら破談にするだ、ね。何しろ、ここは一ツ、私に立
替えさしてお置きなさい。……そらそら、はじめたはじめた、お株が出たぜえ。こんな事....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
十一 妙子の手は、矢車の花の色に際立って、温柔な葉の中に、枝をちょいと持
替えながら、 「こんなものを持っていますから、こちらから、」 とまごつくお源に....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
を覗き、屏風を見越し、壁|襖に立って、責めわたり、催促をなさいます。今更、家蔵に
替えましたッて、とそう思ったのでございます。 公子 貴女の父は、もとの貧民になり....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
が甘いのです。餅か、団子か、お雪さんが待っていよう。 (一銭五厘です。端書代が立
替えになっておりますが。) (つい、あの、持って来ません。) (些細な事ですが、....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
居に、一番気がかりなのは洋燈ですから、宰八爺さんにそう云って、こうやって行燈に取
替えました。」 「で、行燈は何事も、」 「これだって上ります。」 「あの上ります....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
ましたもので、 「美しい跫音やな、どこの?」と聞く。 「こないだ山田の新町から住
替えた、こんの島家の新妓じゃ。」と言いながら、鼻赤の若い衆は、覗いた顔を外に曲げ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
を突く。 「や、これ、太吉さん、」 と差配様声を掛ける。中の青月代が、提灯を持
替えて、 「はい、はい。」と返事をした。が、界隈の荒れた卵塔場から、葬礼あとを、....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
という歌のまま、研かれ出づる秋の夜の月となるであろうと、その気で篠ノ井で汽車を乗
替えた。が、日の短い頃であるから、五時そこそこというのにもうとっぷりと日が暮れて....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
わけがありますの。……その野宿で倒れた時さ――当にして行った仙台の人が、青森へ住
替えたというので、取りつく島からまた流れて、なけなしの汽車のお代。盛岡とかいう処....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
円にして、 「不可え。こりゃ、」 「それでは、ただ下さいな。」 「うむ。」 「取
替えるのがお厭なら。」 「止しねえ、お前、お前さんの方がよッぽど可いや、素晴しい....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
に予が空想に走する事を誡められたり。 予は深沢にもその事を話し、届きたる袷に着
替え、伯父よりの添書を持て下谷西町のその人を尋ねたり。黒塀に囲いて庭も広く、門よ....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
のお庇に、と小刀針で自分が使う新造にまでかかることを言われながら、これにはまた立
替えさしたのが、控帳についてるので、悔しい口も返されない。 という中にも、随分....
「活人形」より 著者:泉鏡花
より追々にし出ださんずる悪計の、人に知られんことを恐れしなりけり。昨日の栄華に引
替えて娘は明暮不幸を喞ち、我も手酷く追使わるる、労苦を忍びて末々を楽み、たまたま....