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最前線
「最前線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
最前線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
たが、演習もいよいよ峠が見えて来た四日目。場所は、退却を余儀なくされている青軍の
最前線にあたる土佐湾の南方五十|浬の洋上だった。 儂は、この青軍の航空母艦『黄....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
え、背中には大根を担って、官軍の本営に近づいて来たのを目撃したという。味方も敵も
最前線にあるものはまだその事を知らない。その日は諸手の持ち場持ち場からしきりに城....
「読書法」より 著者:戸坂潤
国語教育科学について、いわば科学論を展開して見せる。国語教育科学は新興教育科学の
最前線にあってその主力を形成するものだというのである。例の私の作文論からいっても....
「古き小画」より 著者:宮本百合子
か考えた。――再びルスタムは、ツランの陣に向って立った。彼は、せかない足どりで、
最前線に燃火を囲んでいる哨兵の一団のところへ行った。彼は、其処で一本の軍用棍棒を....
「ソヴェトの芝居」より 著者:宮本百合子
キーの靴の爪先にうたれた鋲は、彼の先へ! 先へ! 常に前進するソヴェト社会の更に
最前線へ出ようと努力していた彼の一生を、実に正直に語っている。 彼はそこから自....
「ソヴェト文壇の現状」より 著者:宮本百合子
命の歌いて、詩人だった。彼は前進するソヴェトの社会主義建設の歌いてとして、いつも
最前線にいることを欲した。だから、自分が主として組織していた「左翼戦線《レフ》」....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
を為すべきか」、三四年「押し流さる」等これらの作品には、当時のプロレタリア文学が
最前線にもっていた労働階級のテーマが積極的にとりあげられているばかりでなく、どの....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
こだよ、大切なところは。これほど真面目な重大な使命が、ほかにあるだろうか。国防の
最前線に立つ将校|斥候を、あえて君は不真面目というのか」 大佐の言葉は、一語一....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る。 ここで一同は鳴りを静めて、道をあけて通す。 そうすると、仏兵助は、その
最前線にわだかまって、当の相手と、その手ごめの人質との当面に突立ちました。当面へ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
笑し、かれらの doings をDOすることが可能であろう。つまりこれから欧羅巴
最前線の「|速い一団」に私達も参加しようとしているのだ。Tra-la-la ! ....
「カメラに関する覚え書」より 著者:伊丹万作
踏み出しているだけの修養が必要なことはもちろん、専門知識においてはまた常に世界の
最前線から一歩も遅れない用意が肝腎である。しかも絶えず撮影に関するあらゆる機械的....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
に整列するので、距離も間隔もない一かたまりの集団になるよりほかはなかった。五年が
最前線だった。次郎はその右翼から五六番目のところに位置していた。 彼は、柵にか....
「殺意(ストリップショウ)」より 著者:三好十郎
いませんが、その頃から 国民が命ずるままに自分一身を 良かれ悪しかれ日本の運命の
最前線に 投じたいと思っていたようです。 研究会に出席していても隅の方に坐って ....
「三国志」より 著者:吉川英治
ここ前線をへだつこと、すでに八十里ほどです」と、告げてきた。 その本陣も、ここ
最前線の先鋒も中軍も、いまはただ周瑜大都督の下知を待つばかりであった。 自然、....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
お且つ、一朝信長から中国攻略の令が発せられる日となれば、ここは真っ先に、織田軍の
最前線基地ともなる突角の地でもあった。 以て信長が、いかに村重の武勇を高く買い....