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「最小限〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

最小限の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
れはさして興味のあることではなかった。渡瀬は蓄音機の機械をどれだけ複雑にすれば、最小限度の複雑化によって最大の効果を挙げうるかを数理的に解決したかったのだ。それ....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
とした官僚政治により、遂に国民の生産的、建設的企図心を根底的に消磨し、生活し得る最小限度の生産が、人民の経済活動の目標となった結果であった。封建君主がその領土、....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
專制と自由を綜合開顯せる指導精神であり、個々の自由創意を最高度に發揚するため必要最小限度の專制を加えることである。今日自由主義を標榜して國家の運營に成功している....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
どは、いかなる俳優といえども麻痺性の支配を受けないものはないのであるからテストは最小限度にとどめ、でき得るならばまったくテストを省略するように工夫すべきである。....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
つの宿題を寄こされたつもりで、それと正面から取組み、それぞれの工夫において被害を最小限度化すべきである。 政府及び軍部に対して希望するのは、よろしく士気を昂揚....
食魔」より 著者:岡本かの子
があるかして、こればかりはしようもない」この述懐だけは亦ときどき口に洩しながら、最小限度のつもりにしろ、食べもの漁りはやめなかった。 少青年の頃おいになって鼈....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
注意で殺したのにも似た罪である。殺人や強姦やすべて人の心をドキドキさせることは、最小限度で書くことを用意すべきである。もししいて書くならば、それを書かざるを得な....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
の日記において、初めて全貌が明瞭となるであろう。 7 六十×年八月八日最小限生活に追いこまれあり、食慾ことの外興奮して、治めるのに困難を感ず、非常時ゆ....
アンゴウ」より 著者:坂口安吾
らずに全部疎開させたいと思いましたが、そのころは輸送難で、何段かに指定したうち、最小限の蔵書しか動かすことができなかったのです。二束三文に売り払った始末で、神尾....
近況報告」より 著者:坂口安吾
一の日数で簡単に全治した。数年間の不健康をこの機会にとりかえすつもりで、なるべく最小限の仕事しかしない。しかし私の弟子を称する数名のあまり素行よからぬ連中が言い....
インテリの感傷」より 著者:坂口安吾
想は、簡単明快、きまりきっているではないか。世界単一国家、そして、各個人の不幸が最小限になるまで、その秩序が改良工夫された社会である。これはある点まで公式的に算....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
にすんだ。床をはり、板で囲った。戦災者の特配品と、人々からの貰い物で、日常の用は最小限度に間にあった。彼は現金を持っていたが、食物以外には一文も使わなかった。タ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
しまって、今さら処罰されるのがばかばかしいという気になっていた。で、処罰の範囲が最小限度に食いとめられ、自分たちはその圏外に立ちたいという、無意識的な希望的観測....
二十一」より 著者:坂口安吾
神経衰弱を退治した。目的をきめ目的のために寧日なくかかりきり、意識の分裂、妄想を最小限に封じることが第一、ねむくなるまででも辞書をオモチャに戦争継続、十時間辞書....
新春・日本の空を飛ぶ」より 著者:坂口安吾
商売。ひがむべからず。 低空飛行は苦痛だ。四発の大きな図体を窮屈そうにかしげて最小限の緩速で旋回しているから、フワッと沈むエレベーターのショックが間断なく続き....