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最後
「最後〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
最後の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
吹かれてまわっている。そこへまた舞い下《さが》って来る前よりも小さい落葉が一枚。
最後に雑誌の広告らしい紙も一枚|翻《ひるがえ》って来る。紙は生憎《あいにく》引き....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
をむき出しながら、駈けて来ました。
「これは噛めという犬だ。この犬を相手にしたが
最後、どんな恐しい鬼神《おにがみ》でも、きっと一噛《ひとか》みに噛み殺されてしま....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
わ》えたまま、もう火のはいった行燈《あんどう》の前に、刀を腹へ突き立てて、無残な
最後を遂げていた。甚太夫はさすがに仰天《ぎょうてん》しながら、ともかくもその遺書....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
いる。それから煤《すす》びた壁の上にも、今夜だけは十字架《くるす》が祭ってある。
最後に後ろの牛小屋へ行けば、ぜすす様の産湯《うぶゆ》のために、飼桶《かいおけ》に....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
苦い顔をしたのも、決して偶然ではない。
しかし、内蔵助の不快は、まだこの上に、
最後の仕上げを受ける運命を持っていた。
彼の無言でいるのを見た伝右衛門は、大方....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
、水の上を歩かれたことを、驢馬《ろば》の背にジェルサレムへ入られたことを、悲しい
最後の夕餉《ゆうげ》のことを、橄欖《かんらん》の園のおん祈りのことを、………
....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
散《いっさん》にそこを逃げ出してしまった。……」
けれども運命は半三郎のために
最後の打撃を用意していた。と言うのはほかでもない。三月の末のある午頃《ひるごろ》....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
ような気がして来ます。しかし今うっかりそんな気ぶりが、婆さんの眼にでも止まったが
最後、この恐しい魔法使いの家から、逃げ出そうという計略は、すぐに見破られてしまう....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
ると思う。これは何でもない事のようだが、存外今の批評家に欠乏している強味なのだ。
最後に創作家としての江口は、大体として人間的興味を中心とした、心理よりも寧ろ事件....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
が書き遺していった手記がその男のテーブルの上に発見され、たまたま私の手に入った。
最後の夜にその男が弾をこめたピストルを傍らに置いて書き綴った手記である。私はこれ....
「初雪」より 著者:秋田滋
た。体はぶるぶる顫えた。けれども彼女は風邪を引かなかった。そこで彼女は意を決して
最後の手段によることにした。 彼女はこッそり寐間をぬけ出ると、階段を降り、庭の....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ネリーの電気応用絹織機、バァリーの考案にかかる上院の通気法等で、ファラデー一生の
最後の講演はジーメンスのガス炉の話であった。 ファラデーが塩素につきて講演した....
「寡婦」より 著者:秋田滋
お聞きになったことがあるでしょう。あの家も今は絶えてしまいました。私はその一家の
最後の三人の男を知っておりました。三人が三人、同じような死に方をいたしました。こ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
の歴史」と、ニューイングランド年鑑一冊と、夢と易についての書物一冊があった。この
最後の本には大判の洋罫紙が一枚はさんであったが、むやみに走り書きがしてあったり、....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
燃え上った十年、作家生活の火華は火華を産ンで、花火線香の
最後に落ちる玉となって消えた夢野久作、その火華は、今十巻の全集となって、世に出よ....