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月日
「月日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
月日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ら、思い出したように、はたはたと、黄紙《きがみ》の扇を使った。――
(そういう
月日が、続くともなく続くうちに、おれは、偶然あの女と養父との関係に、気がついた。....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
それから、まだあるんだ。「それがそうでなかったら、私だって、とうの昔にもっと好い
月日があったんです。」
それが、所謂片恋の悲しみなんだそうだ。そうしてその揚句....
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
リの事ばかり出ていますよ。」彼は、新聞を読み読み、こんな事を云った。「ここに、先
月日本で発表された小説の価値が、表になって出ていますぜ。測定技師の記要《きよう》....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
の時の満足が帰って来たのである。
赤穂《あこう》の城を退去して以来、二年に近い
月日を、如何《いか》に彼は焦慮と画策《かくさく》との中《うち》に、費《ついや》し....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
》めない酔《よい》のような、怪しい幸福に浸《ひた》る事が出来た。
一年ばかりの
月日は、再び夢のように通り過ぎた。
するとある日女たちは、どこから洞穴《ほらあ....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
かりじゃありません。それ以来かれこれ半年《はんとし》ばかりは、ほとんど放心同様な
月日さえ送らなければならなかったのです。
「その悲しみが薄らいだ時、まず女の心に....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
うち》に年が改まりました。私は勿論、あの第二の私を忘れた訳ではございません。が、
月日の経つのに従って、私の恐怖なり不安なりは、次第に柔らげられて参りました。いや....
「或る女」より 著者:有島武郎
も、名だたる素封家《そほうか》の奥さんたちもその集会には列席した。そして三か年の
月日は早月親佐を仙台には無くてはならぬ名物の一つにしてしまった。性質が母親とどこ....
「星座」より 著者:有島武郎
ち》をたたかれる。それをじっと堪らえて、はいはいといっていなければならぬ辛らさ。
月日は経ったけれども、小学校で少しばかり習い覚えた文字すら忘れがちになるのに、そ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
黄採掘場の風景画もとうとう私の手もとには届いて来なかった。 こうして二年三年と
月日がたった。そしてどうかした拍子に君の事を思い出すと、私は人生の旅路のさびしさ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
がるお方の、お心を察しますで、のう、子産石も一つ一つ、信心して進じます。 長い
月日の事でござりますから、里の人達は私等が事を、人に子だねを進ぜるで、二人が実を....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
峰の花から、同じお稲の、同じ姿|容となって、一人ずつ世に生れて、また同一年、同一
月日に、親兄弟、家眷親属、己が身勝手な利慾のために、恋をせかれ、情を破られ、縁を....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
ぽのようにさびしいものでした。ことに小さい方の子は母を慕って毎日泣いていました。
月日は早くもたって一年はすぎました。母親の方からは、身体の工合が少しよくないとい....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
して活発に働きしゆえ、大いに一同に愛敬せられ、思いの外の学者なりと称えられたり。
月日の経つは活字を拾うより速かに、器械の廻るより早し。その年の夏となりしが四五月....
「活人形」より 著者:泉鏡花
うべくもあらざれど、家に伝わる財産も、我身の操も固く守護て、明しつ暮しつ長き年、
月日は今日にいたるまで、待てども助くる人無ければ、最早忍び兼ねて宵のほど、壁に頭....