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月旦
「月旦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
月旦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「喝采」より 著者:太宰治
味について、ドオデエの通俗性について、さらに一転、斎藤実と岡田啓介に就いて人物|
月旦《げったん》、再転しては、バナナは美味なりや、否や、三転しては、一女流作家の....
「虚構の春」より 著者:太宰治
ですね位のことはいうかも分りません。そうして、かかることについても、作家の人物|
月旦《げったん》やめよ、という貴下の御|叱正《しっせい》の内意がよく分るのですけ....
「紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
章世界』第二巻第十三号で、片上天弦、前田木城、水野葉舟、吉江孤雁ら合評の紀行文家
月旦が出た。俎上に載せられたのは、麗水、桂月、天随、花袋、孤雁及び私であったが、....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
を射んと欲せば馬を射よ。文学論は更に聞かれず、行くところ行くところ、すべて人物|
月旦はなやかである。 作家たるもの、またこの現象を黙視し得ず、作品は二の次、も....
「斗南先生」より 著者:中島敦
と》いて見た。この書はまず袁世凱《えんせいがい》・孫逸仙《そんいっせん》の人物|
月旦《げったん》に始まり、支那民族性への洞察から、我が国民の彼に対する買被《かい....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
た阿賀妻の言動が今こそあばかれたと考えるのだ。彼や、彼の身近かなものが、よりより
月旦《げったん》したようにあの男の底も見届けたといきまいた。信頼は彼の家柄がさせ....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
なければ、下戸にも相応の贅はある。されば一わたり上戸と下戸の口にあう鮨と餡ころの
月旦を試みように、弥助は両国の与兵衛、代地の安宅の松、葭町の毛抜鮨とか、京橋の奴....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
れの社会的機能にあるのだが)、時評でなくてはならぬ。時評と云うと新聞や雑誌に載る
月旦のことで、哲学的に問題にならない下等なものだと考えて見せる向も多いようだが、....
「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」より 著者:宮本百合子
・階級的モメントをとばして、転向をよぎなくされたプロレタリア作家、その個々の人物
月旦。良心と勇気の問題。マルクシズム誹謗をこととした。こんにち客観すれば、当時の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
から、そのまた下の軽輩共などが眼中にあろうはずはない。それは浮浪人同様のもので、
月旦《げったん》の席へは上せられない。かりに上せられても、一刷毛《ひとはけ》で片....
「マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
わあさじろう》は新聞記者だとか、福井は『東西新聞』にいたがとか、壮士芝居の人物を
月旦《げったん》していることもあった。見物をたのまれて母なども行ったらしかった。....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
々がしばしば新聞雑誌に見ることによりてもよく分かる。すなわち新聞雑誌に掲げられる
月旦《げったん》とか人物評論とかあるいはいわゆる三面記事を見ると、某《ぼう》はか....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
あいのて》には、謝肉祭《キャルナヴァル》の山車《だし》の品定め、仮装行列の趣向の
月旦、祭典競馬の優勝馬の予想、オペラ座にて催される大異装舞踏会《ヴェグリオーヌ》....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
た)。 私の手もとに襲名の時調べた橘家圓太郎の代々があるから、詳しい一人一人の
月旦はまた他日として、この際ほんのメモ代わりに書きつけておいてみよう。 初代圓....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
めて不出来で、卒業の後文学者の仲間入はしたものの、つい三、四年ほど前までは、更に
月旦《げったん》に登るような著述もなかった。然《しかる》に、何から思いついたのや....