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月番
「月番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
月番の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
、接待についての細かな費用の計算を始めた。 三 殿中で高家
月番、畠山民部大輔へ、 「今度の勅使饗応の費用の見積りですが、ちょっとお目通しを....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
だとなると、すさまじいご権式です。二十四日のお当日は、江戸城三十六見付総ご門に、
月番大名火消し、ならびにお城詰めご定火消しの手の者がずらずらと詰めかけて、お成り....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
長屋一同もすぐに同意した。直接に猫婆に談判しても容易に埓があくまいと思ったので、
月番の者が家主のところへ行って其の事情を訴えて、おまきが素直に猫を追いはらえばよ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れも番屋に止められた。これだけのことが決まったのは、その日もやがて午に近い頃で、
月番の行事や近所の人達がお照の家に寄り集まっていろいろに評定を凝らしたが、差し当....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、五日の後に、由五郎は勿論、紙屑屋の亭主五兵衛とその女房お作とが家主附き添いで、
月番の南町奉行所へ呼び出された。死んだ由松が紙屑屋の女房から貰って来たという玩具....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
守様で、お慈悲深くて御裁きが公平という評判で、名奉行でございました。丁度今月はお
月番ですから、お慈悲のお裁きにあずかろうと公事訴訟が沢山に出ます。今日は十一月の....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
勧誘は絶対的に拒絶する。村の小さな耶蘇教会にすらも殆ど往かぬ。昨年まで年に一回の
月番役を勤めたが、
月番の提灯を預ったきりで、一切の事務は相番の肩に投げかけるので....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
年十月十五日に藩公から翁に御用召があったので、何事かと思って御館へ罷出たところ御
月番家老黒田大和殿から御褒美があった。すなわち「利春事、家業の心掛よろしく、別し....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
爪印も相済みまして、いよ/\切腹を仰せ渡されました。併し其の申渡し書には御老中お
月番の御印形が据らなければ、切腹させる訳にはまいりませぬ。町奉行石川土佐守殿は文....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
須賀侯家中で勘定方をしていた人物、剣道無類の達人である。 係りの奉行はその時の
月番東町奉行志摩|長門守で捕方与力は鈴木利右衛門であった。 処刑された時の九郎....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
もぞっとします。その知らせが来たので、会津屋の店の者や、出入りの仕事師や、町内の
月番の者や、十人ほど連れ立って、叔父の死骸を引取りに行きました。それを聞いたとき....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
「なんだ。なんだ」 「なに? 又カメの奴が身投げしたと? さア、大変だ。オレが
月番だから、名主のハゲアタマと一しょに御奉行様に叱りつけられる。だから、あの野郎....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
大岡越前守は、江戸町奉行になってから一、二年|経った頃、人相と云うことに興味を持ち始めた。 それは、
月番のときは、大抵毎日のように、咎人の顔を見ているために、自然その人間の容貌とそ....
「歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
―」 歌麿は、治郎兵衛の顔を見詰めたまま、二の句がつげなかった。 「名主さんや
月番の人達も、みんなもう、自身番で待ってなさる。どんな御用でお前さんが招ばれるの....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
処でそんなに呶鳴っても先方まで聞えねえ、作右衞門どん、お前さんは年寄では有るし、
月番だから先方へ往って言柔かに話をぶッて来て貰えてえが、往って来ておくんなせえな....