有り得ない[語句情報] »
有り得ない
「有り得ない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有り得ないの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
しく移ってきて二三日もしないうちに、何等かの予備的調査もなくやってくるという事は
有り得ないという判断から、次の日人を使って調らべたら、何んでもないことが分ったが....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
すと、戸倉老人は、こういった。 「チャンフーが殺されるなんて、絶対にそんなことは
有り得ないのじゃ。お前さんたちはだまされている」 どうしたのであろうか。春木少....
「雪魔」より 著者:海野十三
と思う。それがひょっくりこの穴の奥から出て来たのではあるまいか。ふしぎなことだが
有り得ないことでもないと思う。 そういえば、兄さんがこれまでにこの穴で地中を伝....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
石灰質のところを見かけないんだが、あの池だけが石灰質の池なのかなあ。そんなことは
有り得ないと思うが……」 そんなことをいわれたので、春部カズ子はその池へ興味を....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
る人があったとしたら、どうであろう? いやそんな人間があろう筈がない。偶然ならば
有り得ないこともないが、偶然とは結局
有り得ないことなのである。妾はそんな偶然なん....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
いるのであるか。 これには無論ワケがあった。ワケなくして物事というものは結果が
有り得ない。 実はこのごろ梅野十伍にとって何が恐ろしいといって、探偵小説を書く....
「連環記」より 著者:幸田露伴
、執着の心が、世相の実在に反比例して強く働いたからである。 日影の動かない日は
有り得ない。其時は来て其影は流れた。力寿は樹の葉が揺れ止んで風の無くなったのが悟....
「アンゴウ」より 著者:坂口安吾
。漁色漢でもなかった。然し、浮気心のない人間は存在せず、その可能性をもたない人は
有り得ない。 矢島が復員してみると、タカ子は失明して実家にいた。自宅に直撃をう....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
を必ずしも悪いとは思わない。なぜなら、どんな熱烈な恋心でも、決して永遠のものでは
有り得ないからだ。恋心は必ずさめる。きまりきっているのだ。もしも人間が自分の情熱....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
たが、モウケもなかったワケだ。 そして、三万以上の大穴は、私の見た競輪場では、
有り得ないことが分った。なぜなら、フォーカスの総売上げが六千枚前後で、四十五万円....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ならざることがハッキリするね。海陸ともに交通の要点で、これにまさるいかなる要点も
有り得ない。ビワ湖に面した安土城(信長晩年の設計)と大阪の地とでは、雲泥の差があ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
とってこそ天皇もタダの人間だが、彼らにとって天皇はやっぱり神にちかい敬意なくして
有り得ない存在に相違なく、そのように一族一門を神の座により近いものと感じがちの彼....
「牛」より 著者:坂口安吾
郵便局長はニヤリと笑った。 光也の父はそれをきくと絶望的な気持におそわれた。
有り得ないことではない。しかも祖先の神前で云い交すとは話の外だ。 田舎の人々の....
「東京文壇に与う」より 著者:織田作之助
には、いいかえれば、作者が満足する程度に、理解されることなぞ、まかりまちがっても
有り得ないのであるから、なにも大阪的な作品が東京文壇に理解されないといって、悲し....
「「マリー・ロオジェ事件」の研究」より 著者:小酒井不木
っといたが、こんな犯罪の証拠が、偶然にある場所に遺棄してあるということは、殆んど
有り得ないことのように思われるね。……僕の今言ってるのは殺された娘の名前入りのハ....