有り気[語句情報] » 有り気

「有り気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

有り気の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
に注意したらしく、或日母は常になくむずかしい顔をして、二人を枕もとへ呼びつけ意味有り気な小言を云うた。 「男も女も十五六になればもはや児供《こども》ではない。お....
虞美人草」より 著者:夏目漱石
。ねえ、小野さん。二人で好いのを見つけて上げようじゃありませんか」 藤尾は意味有り気に小野さんを見た。小野さんの眼と、藤尾の眼が行き当ってぶるぶると顫《ふる》....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
お政は復《また》新聞に取掛ッた。 「慈母《おっか》さん」とお勢は何をか憶出して事有り気に云ッた。「本田さんは何故《なぜ》来ないンだろう?」 「何故だか」 「憤《....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
事を、人生だ、智慾だ、煩悶だ、肉だ、堕落だ、解脱《げだつ》だ、というような意味の有り気な言葉で勿体を附て話されると、何だか難有《ありがた》くなって来て、之を語る....
お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
来たお関はそりゃあ満足して居たには違いなかったけれ共、一方恭吉が自分に向ける意味有り気な眼を気に掛けずには居られなかった。 何か不満が有るらしく、自分が何か云....
黄金の腕環」より 著者:押川春浪
活なる伯爵は小首を傾けて、凝乎と窓から外を眺めて居る、何うも其様子が何んだか意味有り気なので、三人の娘も眼を上げて、窓の硝子を透して外を眺めると、今夜は朧月夜で....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
ゃで、随分忠勤を励まれよと言い含め、一方公儀に向っては、信州黒姫山の麓には、金脈有り気に見えまするで、佐渡へ上下の折々に試掘致しとう御座りまする。但し人目に触れ....