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有る様
「有る様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有る様の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
逢いましょう」秀子「イヽエ、自分で行かねば宜く有りません、益々我が身に暗い所でも
有る様に思われましては」と、斯う云い捨て廊下へ出た、此の時叔父は外の紳士と何事を....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
女と云い此二ツ揃ッた所は外に無い、爾思うと心の所為かアノ死顔も何だか其頃見た事の
有る様な気がするテ、だからして何は兎も有れ己は先ず其女を捕えようと思うのだ、名前....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
ど夫は不運ですね、でも其家の店番か誰かゞ貴方の所天を認めたでしょう倉「夫が店番の
有る様な家では無いのです。自分の留守には戸を〆て置くほどの暮しですから」ああ読者....
「悲しめる心」より 著者:宮本百合子
にでも湧き立って居るのである。 涙によって一変した人々の心のいつまでも変らずに
有る様に―― けれ共それは親同胞でなければ出来得る事ではないだろう。 或る一....
「農村」より 著者:宮本百合子
のだらしなしやで、針もろくに持てず、甲斐性のない女だと女中まで、くさいものが前に
有る様な顔を仕て話してきかせる。 「菊太爺さんもずるい爺様ですない。 いつも....
「お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
に行って行ったけれ共、恭吉に対して丈は何となし一目を置かなければならない何物かが
有る様に感じて居た。 この事のあった間中※子はお久美さんの行く先をあれ此れと心....
「無題(四)」より 著者:宮本百合子
読んだものに対する感じのまとまって来るときは安らかな、自分の中にどこか確かな所の
有る様な心持になる。 私の心には絶えず本に対する要求が絶えた事は無いらしくある....
「千世子(二)」より 著者:宮本百合子
半分はいやな相談から抜けられると云う事なんだもの。 いかにも思いあまった事が
有る様に云うとすぐ千世子は聞いて仕舞たかった。 「何なんです? 何を考えても....
「蛋白石」より 著者:宮本百合子
た。 それを千世子はいつもになく引出しにしまったりした。何となし足りないものが
有る様に千世子は毎日少しばかりずつ書いたりして暮して居た。 五月の月に入ってか....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
査は首を傾げた。 「飛騨判官朝高という人は、曾て此の飛騨国の地頭職を勤めたことが
有る様に記憶しています。左様、何でも鎌倉時代の中葉、北條時宗頃の人でしたろう。蒙....
「六日月」より 著者:岩本素白
って居るのである。煙草屋、荒物屋など暗い寂しい店に交って、仕出し屋、料理屋なども
有る様子で、入口は狭いが普通の宿屋とは違った、奥深そうな洒落た構えの旅館がぽつ/....