有毒[語句情報] »
有毒
「有毒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有毒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
まり餓死《がし》したり自殺したりする手数を国家的に省略してやるのですね。ちょっと
有毒|瓦斯《ガス》をかがせるだけですから、たいした苦痛はありませんよ。」
「けれ....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ないのですから、脳溢血とも思われませんし……。それに、こんな開放された室内では、
有毒瓦斯は用をなさんでしょう」 「そうです。そうあってくれると、実に助かるんです....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
草又はハナシバなぞと呼ばれる木蘭科の常緑小喬木の果実であってな。シキミン酸と呼ぶ
有毒成分を持っているんだ。シキミン酸と言うのは、ピクロトキシン属の痙攣毒とか言う....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
が嫌いなような、監督振りがまずい、理窟ッぽい男だった。 塵埃と共に黄燐を含んだ
有毒瓦斯は、少年達へと同様に、彼の肺臓へも、どん/\侵入して来た。 ――君は、....
「蜘蛛」より 著者:甲賀三郎
ら書棚や机の裏側、床のつぎめなどを厳密にしらべはじめた。もしや私の知らないでいた
有毒の蜘蛛が逃げだしてひそんでいないかとおもったからである。 私はべつにそんな....
「土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
した。そこは、雨が降ると、草花も作物も枯れてしまった。雨は落ちて来しなに、空中の
有毒瓦斯を溶解して来る。 長屋の背後の二すじの連山には、茅ばかりが、かさ/\と....
「火星探険」より 著者:海野十三
球では知られなかった瓦斯だ」 「毒瓦斯なんですね」 「地球の生物にとってはかなり
有毒だ。しかし火星の生物にとっては、R瓦斯は無害なんだ。いや彼等にとっては棲息す....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ーチェが恐るべき特質――彼が目撃したところによれば、その恐ろしい呼吸とか、美しい
有毒の花に似ているとかいうこと――それらの特質を持っていると否とにかかわらず、彼....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
尊い。それは神心の現れで必ずや天使の守護に浴し得る。が、われ等は断乎として、かの
有毒な神学的教義を排斥する。それ等の教義が教うる、教会のドグマを厳守すれば、地上....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
圧するような、堪えられない感じがする上に、日光はほとんどここへ映し込まず、土臭い
有毒らしい匂いがそこらにただよって、どこからともなしに吹いて来る冷たい風が身に沁....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
て、それはなんだかわからない。そのうちに燐とアンモニアの幾分を含んでいるが、別に
有毒性の物ではなかったと言い得るだけのことである。そこにはまた、すこぶる珍らしい....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
を、四十五度も傾けたまま動けなくなってしまったのです。そのはずみに、機関室からは
有毒のクローリン瓦斯が発生して、艇長を除く以外の乗組員は、ことごとくその場で斃れ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
、これはまたどういう時に喰えばよいとかというような事は、皆立派なお医者さんが草の
有毒無毒あるいはその性を別かつごとくに知って居る。その点についてはインド人などは....
「河豚は毒魚か」より 著者:北大路魯山人
されている。しかし、人間の知能の前には毒魚も征服されてしまった。 人間はふぐの
有毒部分を取り除き、天下の美味を誇る部分をのみ、危惧なく舌に運ぶことを発見したの....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。光、光、光。 「あ、紫だ、や。」 「ブシの花だよ。」 アイヌのブシ矢の塗料の
有毒植物のブシの花の新鮮さ。 私はすなわち葡萄入りパンをかじり出す。 ひゅう....