有用[語句情報] »
有用
「有用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青木の出京」より 著者:菊池寛
な態度で、 「俺は、哲学ということは、どんな学問だか、一向心得んが、いずれ国家に
有用な学問に相違なかろうから、その方面の天才を保護するのも、決して無用のことじゃ....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
々明治の青年が、まったくその父兄の手によって造りだされた明治新社会の完成のために
有用な人物となるべく教育されてきた間に、べつに青年自体の権利を認識し、自発的に自....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
たのであろう。その後、間もなく、星の位置を観測すると種々な季節を決定するのに特別
有用であるということを発見した。季節は動植物界を支配する。しかるに人類の存続は結....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
よってその大部分を占められているのであるが、まずこれらの不用な部分を切り捨てて、
有用な部分だけを拾いあげ、美的秩序に従ってこれを整理することが芸術的表現の根幹で....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
何程でもなかろうが、其肆頭の書籍は世間の虚栄を増長せしむる錦繍|綾羅と違って、皆
有用なる知識の糧、霊魂の糧である。金に換えたら幾何のものでなくても、其存在の効果....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
。すなわちプラグマチズムは真理の解釈に関して著しく主観的態度をとり、真理の標準は
有用であり、実際的効果であり、われらの主観的要求がすなわち客観的事実であるという....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
むと思ったからだ。用のない家庭の累からまったく僕の身を解放して、そして他に大いに
有用な義務を尽そうと思ったからだ。されば家を出てからは、ほとんどまったく弟妹をも....
「科学的新聞記者」より 著者:桐生悠々
のボイコットを示唆するものがあっても、他にこれに代わるものがなければ、不用の物も
有用化されつつあるのが、今日のだらしない状態である。 将来の新聞は科学的でなく....
「思い」より 著者:伊丹万作
、今度の改革案の発表された日、もはや今後は、貴重なる弾丸の効果に匹敵するだけの、
有用にして秀抜なる映画でなければ作らせないのだという意味のことを政府側の意図とし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
会の目的はというと、一八〇〇年に国王の認可状の下りたのによると、「智識を普及し、
有用の器械の発明並びに改良を奨め、また講義並びに実験によりて、生活改善のために科....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
モンと言ったって、君らにはナンチモンか分るまいが、とにかくこれから非常に国家的に
有用な鉱物資源なんだ。そいつを大々的にやるんで、どしどし工場や住宅を建築するんだ....
「今昔茶話」より 著者:国枝史郎
残心のことに就いて書こう。そうして残心は、剣道ばかりでなく、人生いっさいのことに
有用である。だから、一国の運命を背負っている外交官などには特に必用なのである。そ....
「一日一筆」より 著者:岡本綺堂
戸の遺物かと思うと、私は何とはなしに悲しくなった。 今日の眼を以て、この台場の
有用無用を論じたくない。およそ六十年の昔、初めて江戸の海にこれを築いた人々は、こ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
だ無用だと言って切り捨ててしまうのもいけませんが、さればと言って、無用のものを、
有用のものの妨害になるほど増長させてもいけません。よく世間には、「まあ落付いて一....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
用の馬も多かった。そしてその牛馬の死んだ時に、それが人生に必要な皮革を供給すべき
有用なものであっても、普通民は、穢れを恐れるが故に、自身これを扱うことが出来ぬ。....