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有職
「有職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有職の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
関係を話して置くと、私の父は幼時に維新の匆騒《そうそう》を越えて来たアマチュアの
有職故実《ゆうそくこじつ》家であったが、斯道《しどう》に熱心で、研究の手傅《てだ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ました。またこれは面目ないのが当然でありましたろう。かりにも高家の列につながり、
有職故実《ゆうそくこじつ》諸礼作法をもって鳴る名家の主が、いかに貧ゆえの苦しみか....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ある。だれが言い出したとも知れないような流言が伝わって来る。和学講談所(主として
有職故実を調査する所)の塙次郎という学者はひそかに安藤対馬の命を奉じて北条氏廃帝....
「元禄十三年」より 著者:林不忘
こうけひっとう》として、公卿堂上の取次ぎ、神仏の代参、天奏衆上下の古礼、その他|
有職故実《ゆうそくこじつ》に通じている吉良だった。勅使饗応を命じられた大名は、吉....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
選会とか、三越の三彩会とかへ行くが、新聞の流行記事に、今年の流行は何色で、模様は
有職風の現代化などと宣伝しているが、店員は、傲然とした貴婦人(大抵おかめが多い)....
「私の感想」より 著者:宮本百合子
より二千百二十六名の増加であり、筆頭が竊盗《せっとう》。そして、職業別にみると、
有職者が六千数百人で第一位をなし、二十二歳が最高の率を示している。 春ごろ、青....
「今日の耳目」より 著者:宮本百合子
じゅうに婦人で戸主であるひとの数はどの位だろう。 二十五歳という年を中心にして
有職者を見くらべると男二百四十万人ばかりに対して女は百五十万人ばかりであるらしい....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
とう。 あの間違いのこと、そのケタちがいの理由がわかりました。労働年鑑や何かで
有職婦人の総数をしらべて、それと間違ったわけでした。
有職と云えば広汎で、あの数が....
「徒然草の鑑賞」より 著者:寺田寅彦
うに思われるのである。 以上述べたような項目の外に著しく多数に散在しているのは
有職故実その他あらゆる知識に関するノートと云ったものである。これらも分類的に研究....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
員の一人である山高信離氏は御造営の事務局長でありました。氏は当時有数の博識家で、
有職故実のことは申すまでもなく、一般美術のことに精通しておられ、自ら絵画をも描か....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
出したかというと、それは彼の“活歴”を作り出す準備で、彼はその会員を顧問として、
有職故実を研究しようと企てたのである。会員の名は一々記憶していないが、最初は六、....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
合が悪いのです。芝居というものはイリュージョンを破りさえしなければいいので、何も
有職故実をおぼえに来るところじゃない。もしそんなつもりで来る人があれば、その方が....
「加波山」より 著者:服部之総
も当時『歴史科学』という雑誌の同人だったのだが、この村に五人組とともに残っている
有職料理の作法などもとより知るべくもなかった。 このたびは自動車どころではない....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
はその方はすでに無能力者なので、彼は借りられるだけ古い日記類を借り写して、独力で
有職の学問をした。『小右記』を読みつづけて、小野宮右大臣|実資を夢に見たとか、『....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
建永元年十月二十六日御受戒の行列を書いた中に、 殿上人廿人、房官九人、非職五人、
有職十六人、中童子八人、侍六人、 とあって、最後に、 とみえている。ここに散....