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有限
「有限〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有限の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ある。是等《これら》の元素の結合は如何に多数を極めたとしても、畢竟《ひっきょう》
有限を脱することは出来ない。すると是等の元素から無限大の宇宙を造る為には、あらゆ....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
元的、動的可能性が可能性のままに絶対化されたものでなければならない。「継続された
有限性」を継続する放浪者、「悪い無限性」を喜ぶ悪性者《あくしょうもの》、「無窮に....
「富士」より 著者:岡本かの子
続と隠顕と、ひととき眼を忙失させるけれども、なお眼を放たないなら、眺め入るものに
有限の意識を泡にして、何か永遠に通じさすところがある。ふつふつ、ふつふつ。仰げば....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
。』『神の製作物の偉大なものにさえも無常を認めたと言っても別に驚くには当らない。
有限なるもの、始めあり根源あるもののすべてはそれ自身の中にその限定的な本質の表徴....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
べての否定である。これと言つて肯定すべきもの、即ち捕捉すべきものがあるならば已に
有限であつて宇宙を統一する無限の作用をなす事は出来ない。この点より見て神は全く無....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
をいかにすべきか? 果してこれ等の故障に打勝ち得るか?』 最後の必勝――人力は
有限であるが、神力は無限である、故障とな! そうしたものは絶対に存在せぬ。われ等....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
に「求めよさらば与えられん」という態度で立ち向かうことをすすめたい。 けれども
有限なる人生において、事実は叢雲が待ちかまえているのは避けられないことを知る以上....
「省察」より 著者:デカルトルネ
々の精神に属せしめられることに、懸っており、かくて実に、我々がただ、我々の精神は
有限で、神はしかし理解を超え無限であると考えねばならぬことを忘れない限り、かの論....
「荒磯の興味」より 著者:佐藤惣之助
生活するような鬱勃たる生気に浸ることが出来る。 磯釣りのよさはそこにある、その
有限と無限の境界線に立って、白日の夢のように、永遠なる自然界に没入し、あらゆる意....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
を切る。なぜなら価格零においてある個人によって需要せられるある商品の量は、一般に
有限であるから。例えば燕麦が無償で与えられるとしたら、ある人は十頭、ある人は百頭....
「ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
智慧でドンゾコまで分るものだかどうだか知れないのサ。人間の智慧という奴が無限だか
有限だかも人間の智慧では分らないから可笑いのだよ。人間の智慧が無限ならば事物を解....
「迷信解」より 著者:井上円了
は不可能なりとの意である。これを証明することは決して困難でない。もし人知の性質の
有限にして、宇宙の事物の無限なるを知らば、人知以外の事物ありて存することが分かる....
「妻」より 著者:神西清
師アソーリンは人間をも生活をも愛さず、創造の幸福なる瞬間にあってすら、死、滅亡、
有限性の観念を排しえなかった。だから見たまえ、彼のこれらの線のいかにみすぼらしく....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
し普通一般の知識、経験というものは、縦横複雑を極めておる天地間の無限の組立てを、
有限の人間が経験知識して行くものですから、局部局部であることを免れません。そして....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ている繁みの厚い暗がりに包まれてただ自分の霊だけがあった――あたかも、(無限性に
有限なる性を比べてみるために)やがて滅びるべき運命を持つ者の眼が、明るい鏡に見入....