服役[語句情報] »
服役
「服役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
服役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「未帰還の友に」より 著者:太宰治
くとも、僕は本能的に、或《ある》いは肉体的に兵隊がきらいであった。或る友人から「
服役中は留守宅の世話|云々《うんぬん》」という手紙をもらい、その「
服役」という言....
「癩」より 著者:島木健作
1 新しく連れて来られたこの町の丘の上の刑務所に、太田は
服役後はじめての真夏を迎えたのであった。暑さ寒さも肌《はだ》に穏やかで町全体がど....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
戦上の要求に多少の無理があったろうというような想像も出来るわけだが、とに角すでに
服役中の同型艇三隻は早速改造されねばならず、第二次補充計画にぞくする未建造十六隻....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
たり。 十一月七日、又一札幌に向うて発す。此れ三十六年志願兵として一ヶ年間騎兵に
服役する為めなり。 * * * ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
の際とて三の丸大書院を明渡してそこでさせた。私も小具足でその席に列し、命令通りの
服役をしたことである。けれども漢学の力を応用するような機会もなく、中段は一向に貰....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
。その赤い獄衣と緑の帽子とが示すように無期徒刑囚であった。彼はツーロンの徒刑場で
服役していたが、その事件のために呼び出されたのである。いらいらした、顔にしわのよ....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
こないからである。S君は告訴されることを期待していた模様であった。そしてちょっと
服役することによってまんまとデフレを活用しうる予算であったらしい。しかるにシシフ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
にだまされて詐取されたという言いヌケも兄が教えてやったということです。そして一応
服役して、それから品物を持ってこい、五万円で買ってやると約束したと申していました....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
は私の殺風景な兵営生活にただ一つの色彩であつた。 その翌年にも演習召集で三週間
服役したが、それを終つて東京へ出るときはあらかじめ伊藤に依頼していつしよに棲む部....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
ばかりに、一審の有期刑が、どうなったと思います? もし僕が、お父さんにそのままの
服役を許したとしたら、船場四郎太の告白で、殺人の罪が消えてしまったことになるので....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
れではないかというような疑問が残らぬわけではない。結局上告棄却となり無期が確定、
服役したものであった。 しかるに沼田少年の自供は小林大内が強制せられて云われる....
「瘤」より 著者:犬田卯
達と共に百姓でもしない限り、全く居候的存在にすぎない自分を不甲斐ないものに思い、
服役中過ごした南満の地に再び舞い戻って、満鉄の業務員、大連の某会社の事務員、転じ....
「呪われの家」より 著者:小酒井不木
「ありましたありました。鬼頭は園田仙吉といって、窃盗のために二年市ヶ谷刑務所で
服役し、昨年八月出ました」 「何? 園田?」 「はあ」 「殺された女が死に際に書....
「死児を産む」より 著者:葛西善蔵
それは、自分と同姓の、しかも自分とは一廻り下の同じ亥年の二十六歳の、K刑務所に
服役中の青年囚徒からの手紙だった。彼の郷国も、罪名も、刑期も書いてはなかったが、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
すべき陸軍武力は一本のシベリヤ鉄道により長距離を輸送されるソ連軍に過ぎないために
服役を免れる男子が多かった。ソ連極東兵備の大増強、支那事変の進展により、徴集兵数....