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「朝起き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

朝起きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
火事とポチ」より 著者:有島武郎
れないとおばあさまはいった。 そういえばほんとうにポチはいなくなってしまった。朝起きた時にも、焼けあとに遊びに行ってる時にも、なんだか一つ足らないものがあるよ....
姪子」より 著者:伊藤左千夫
《どこ》の鍛冶屋《かじや》でもえいからって。 おやじがこういうもんだから、一と朝起きぬきに松尾へ往《い》った、松尾の兼《かね》鍛冶が頼みつけで、懇意だから、出....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
仕事である。水の家にも一日に数回見廻ることもある。夜は疲労して座に堪えなくなる。朝起きては、身の内の各部に疼痛倦怠を覚え、その業に堪え難き思いがするものの、常よ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
子が知れるッて言いますから、去年の七月から静岡の民友新聞と云うのを取りましてね、朝起きると直ぐ覗いて、もう見落しはしなかろうか、と隙さえあれば、広告まで読みます....
紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
はそのままむちゃくちゃに片寄せてある。夜具も着物も襖の隅へ積み重ねたままである。朝起きたなりに、座敷の掃除もせぬらしい。昔からかかってる晴耕雨読の額も怪しく蜘蛛....
深夜の市長」より 著者:海野十三
ことに気付かないのだ。市民たちは深夜となれば習慣として皆|家の中に籠って睡る。翌朝起き、太陽の輝く町が昨日在ったそれと同じであるところから、T市が昨夜何ごともな....
振動魔」より 著者:海野十三
「あら、そお。そんなに悪い?」 「なんともないんですか」 「そう云われると、今朝起きたときから、頭がピリピリ痛いようでしたわ。きっと、芯が疲れきっているのねえ....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
り速いように思える。夜は炬燵にあたりながらトランプをやった。 十二月二十七日。朝起きて見ると烈しい風だ。雪がとばされて吹雪のように見える。今日は孝ちゃんに裏の....
田端日記」より 著者:芥川竜之介
と、ぐらぐら動くやつが一本ある。どうも赤木の雄弁に少し祟られたらしい。 三十日朝起きたら、歯の痛みが昨夜よりひどくなった。鏡に向って見ると、左の頬が大分腫れて....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
も小屋の中にジッとして居られずになった。それで裏口の幕を押し開いて、集まってきた朝起きの人たちと同じく、お千のブランコ死体の下に馳けつけた。 急報によって警官....
軍用鼠」より 著者:海野十三
、ソーセージ?」 税官吏ワイトマンはそれを聞くと妙な顔をして胃袋を抑えた。実は朝起きぬけに、ソーセージを肴にして迎い酒を二、三本やったのだ。「なんだ、彼奴はソ....
」より 著者:池谷信三郎
、見も知らない男の名前だった悲しい事実を考えていた。 10 シイカは朝起きると、縁側へ出てぼんやりと空を眺めた。彼女はそれから、小筥の中からそっと取....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
…。 乃で、私の方でもそれに調子を合わせて生活するように致し、丁度現世の人達が朝起きて洗面をすませ、神様を礼拝すると同じように、私も朝になれば斎戒沐浴して、天....
昔尊く」より 著者:上村松園
随分と心細い思いをしたことを今も覚えています。それに母と二人のことで手は足らず、朝起きると表を開け、戸をくり掃除をし、台所へ行って七輪に火をおこしてお茶を湧かす....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
一事である。もとより船中のことなれば業務はないが、一刻も徒然としておることなく、朝起きてより夜寝るまで遊戯遊動に従事して、寸暇を余さぬほどである。西洋の諺に「よ....