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「木木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

木木の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
いる。 或自警団員の言葉 さあ、自警の部署に就《つ》こう。今夜は星も木木の梢《こずえ》に涼しい光を放っている。微風もそろそろ通い出したらしい。さあ、....
野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
光ってはいませんでした。わびしいおもいでエリーザは横になって眠りました。すると、木木の枝があたまの上で分かれて、そのあいだから、やさしい神さまの目が、空のうえか....
レンブラントの国」より 著者:野上豊一郎
持っている。殊に私たちの行った時は、春が酣《たけな》わになりかけて、気候はよく、木木は芽を吹き、花は蕾を破って、どこを見ても美しく、ハーグも、ライデンも、ユトレ....
少年・春」より 著者:竹久夢二
離れでお針箱を側へ置いて縫物をなさるのが常だった。太陽は網の目のようになって居る木木の緑を透して金色の光を投げた。鳥も囀りに倦き、風もまどろむおやつの時にも、母....
日を愛しむ」より 著者:外村繁
深と霞み、その薄絹のベールの中には、金色の春光が満ち溢れている感じである。小庭の木木の葉にも、柔かい陽光が降り注ぎ、その緑蔭の中には葉洩れの光線を受けた、一枚の....
澪標」より 著者:外村繁
上に、数片の赤い花弁が乱れている。雨は屋根の瓦を打ち、軒廂《のきびさし》を叩き、木木の葉を鳴らして、かまびすしい。濁音や、半濁音のさまざまな雨音の中に、突然、梅....
四つの都」より 著者:織田作之助
持っている。さて、口縄坂とはくちなわ(蛇)坂とでもいうべきであろう。口縄坂は緑の木木の中を蛇の如く縫うて登る細長い石段の坂である。この物語はまずこの口縄坂から始....