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「木皮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

木皮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
われ六、七歳のころより好みくひて、八十歳まで無病なるはこの霊薬の効験にして、草根木皮のおよぶ所にあらず」とも云っている。今日でも彦麿翁の流れを汲んで、長生きの霊....
安重根」より 著者:谷譲次
日、夕ぐれ。 「韓国調剤学士劉任瞻薬房」と看板を掲げた、古びた間口の狭い店。草根木皮の類が軒下に下がって、硝子壜にはいった木の実、蛇の酒精漬けなど店頭の戸外に並....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
て軽い咳が止まらないようなとき昔流の振り出し薬を飲むと存外よくきく事がある。草根木皮の成分はまだ充分には研究されていないのだから、医者の知らない妙薬が数々はいっ....
糸車」より 著者:寺田寅彦
るのである。 化学的薬品よりほかに薬はないように思われた時代の次には、昔の草根木皮が再びその新しい科学的の意義と価値とを認められる時代がそろそろめぐって来そう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
って、傍へ置いた貧之徳利を取り上げて少しく振って試み、それから懐中へ手を入れて経木皮包《きょうぎがわづつみ》を一箇取り出しましたが、こんなことをしている間にも、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
つして、それを茶碗へさして廻り、そこから蒟蒻《こんにゃく》や油揚や芋の煮しめの経木皮包《きょうぎがわづつみ》を拡げ、冷《ひや》でその酒を飲み廻し、煮しめを摘みな....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
すと、与八は直ちに手当をし、容体をよく聞きただし、撫でたりさすったり、用意の草根木皮を煎《せん》じたり、つけたりして与えると、不思議によく治るのです。そうして親....
自由人」より 著者:豊島与志雄
「ただ研究室でいいじゃないか。」と菅原は言った。 「いや、君には分らないよ。草根木皮の薬剤にしても、沢山並べておくと、警察の方がうるさいんだ。」 「そうですよ。....
マーカス・ショーとレビュー式教育」より 著者:寺田寅彦
極めて微妙な調剤を行って好果を収めるらしいというのである。「それじゃ結局昔の草根木皮を調合した万病の薬が一番合理的ではないか」と聞いたら「まあ、そんなものだね」....
魚妖」より 著者:岡本綺堂
れ六、七歳のころより好み食いて、八十歳までも無病なるはこの霊薬の効験にして、草根木皮のおよぶ所にあらず。 大正十三年六月作「週刊朝日」....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
阪城内に召抱えられるまでは、叔父|真家桂斎という医家の許に同居していたので、草根木皮の調合に一通り心得が有るところから、籠城中は主に負傷者の手当に廻っていた。 ....
壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
座が並べられたに過ぎなかった。 「これはこれは好うぞ、お出で下された」 総髪を木皮で後に束ねて、いかめしく髭を蓄えたる主人大炊之助が、奥から花色の麻布に短刀を....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
用います。シナ人のごとくに切って置いて煎じて飲むということをしない。すべての草根木皮は粉に砕いて薬を製造します。また角の類あるいはいろいろの礦石類も用うるです。....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
利くんだが、何かの反応が外へ禍する。いわゆる全科的じゃないんだね。だから僕は草根木皮主義だ。漢法の方が東洋人には適しているよ。」 「そうかなあ。」 「そうだと思....
言語と文化史」より 著者:知里真志保
といって山狩の獲物が多かった際、臨時に大木の皮を剥いで両端を折り畳んで舟型にし、木皮の紐で綴り、木の枝で補強したものを石狩川などでは用いていました。 この作り....