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木阿弥
「木阿弥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
木阿弥の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
て嘆息して、千思万考、審念熟慮して屈托して見たが、詮《せん》ずる所は旧《もと》の
木阿弥《もくあみ》。 「ハテどうしたものだろう」 物皆終あれば古筵《ふるむしろ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
スースーと頭の中から蒸発して行った。そうして私の頭の中は、いつの間にか又、もとの
木阿弥のガンガラガンに立ち帰って行ったのであった。何等の責任も、心配もない……。....
「オンチ」より 著者:夢野久作
、すっかり毒気を抜かれたせいであったろう。昼間の昂奮も、怒りも忘れたように、元の
木阿弥のオンチ然たる悄気返った態度に帰って、三好と戸塚の後からトボトボと出て来た....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
いのは、半襟二掛ばかりの効能《ききめ》じゃ三日と持たない。直《すぐ》消えて又元の
木阿弥になる。二掛の半襟は惜しくはないが、もう斯うなると、勢《いきおい》に乗せら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
した。それから方々へ参ったが銭はあるし、うまいものを食い通したから、元《もと》の
木阿弥《もくあみ》になった。竜太夫を教えてくれた男は江戸神田黒門町の村田という紙....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
いた周囲から黒石の二、三を取ってのける。
「かようにいたして、帰るまでにはもとの
木阿弥《もくあみ》にしてやろうと思う」
「ウム! それがよい!」
と忠相は膝を....
「三国志」より 著者:吉川英治
ったが、ついに、何物も得るところはなく――である。従兵馬装、依然として貧しき元の
木阿弥だった。 けれど、関羽も張飛も、相かわらず朗らかなものだった。馬上談笑し....