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未墾
「未墾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未墾の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
と濠州には、最初欧人が伴《つ》れ来った馬が脱《ぬ》け出て野生となり、大群をなして
未墾の曠野を横行し居ると。 日本の馬の事、貝原篤信の『大和本草』巻十六にいわく....
「惨事のあと」より 著者:素木しづ
一 楯井夫婦が、ようやく
未墾地開墾願の許可を得て、其処へ引移るとすぐ、堀立小屋を建てゝ子供と都合五人の家....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
は御免蒙ることにする)。約二カ年間窮乏に耐えたスパルタ式訓練をなす、即ちなるべく
未墾の荒蕪地を選んで開拓させる。こうやっていつしか愛国愛土の百姓が完成し、それが....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
》な優美さと表面の享楽主義との下に、クリストフはフランスの音楽家らが自己の芸術の
未墾地の中に、未来を豊富ならしむるべき萌芽《ほうが》を捜し求めてる、革新の熱と焦....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
p. 336. パアクの記述によれば、アフリカでは非常によい土地がたくさん
未墾のままにあるというのであるから、食物の不足は人民の不足によるものと、おそらく....
「博物誌」より 著者:岸田国士
とができる。 彼らは道のほとりには住まわない。物音がうるさいからである。彼らは
未墾の野の中に、小鳥だけが知っている泉の縁を住処としている。 遠くからは、はい....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
おいて生活資料の不足にどれだけ苦しもうとも、彼らは、地球上にこんなにたくさんある
未墾地のいかなる部分をも絶対に所有し得ないであろう。
ひとたび新植民地の基礎が....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
歩乃至十町歩の地主となるを得、又資金十分なるものは二十町歩土地代僅か八百円位で、
未墾地の払下げを受け得べく、故に勤勉なるものは、移住後概して生活に困難することな....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ぬ場合が多く、したがって婚舎すなわち一時的別居の方法も存せざるを得なかったので、
未墾地が多くて自由に家を移していた時代ならば、それが完全なる分家になってしまった....