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未知
「未知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
未知の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
もん》を心得ているアリ・ババとさらに違いはない。その呪文が唱えられた時、いかなる
未知の歓楽境がお君さんの前に出現するか。――さっきから月を眺めて月を眺めないお君....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
事は、人の好い彼に多少ながら、希望を抱かせる力になった。彼はそれ以来すべてをこの
未知の答えに懸けて、二度と苦しい思いをしないために、当分はあの噴き井の近くへも立....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
活に、思慮深い男は到底玉になれない筈である。
我等如何に生くべき乎《か》。――
未知の世界を少し残して置くこと。
社交
あらゆる社交はおのずから虚偽....
「或る女」より 著者:有島武郎
の店に近づくに従って葉子はその女将《おかみ》というのにふとした懸念を持ち始めた。
未知の女同志が出あう前に感ずる一種の軽い敵愾心《てきがいしん》が葉子の心をしばら....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ない。縦令蔑ろにしたところが、実際に於て過去は私の中に滲み透り、未来は私の現在を
未知の世界に導いて行く。それをどうすることも出来ない。唯私は、過去未来によって私....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
もって迎えられたのは誠に感謝に堪えない次第である。その結果として私は旧知あるいは
未知の人々からいろいろな質問を受けることになった。これらの質問の多くは、現今に比....
「顔の美について」より 著者:伊丹万作
てくるのである。 また精神的教養は人間の声音をさえ変える。 我々は隣室で話す
未知の人の声を聞いてほぼどの程度の教養の人かを察することができる。 もつとも時....
「海底都市」より 著者:海野十三
《せつ》なる頼《たの》みにより、僕は海底ふかく分け入って、凶暴《きょうぼう》なる
未知の怪生物族を探し、それと重大なる談判《だんぱん》をしなくてはならない行きがか....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
見ているではないか。しかも彼の黒いひとみの奥からは、黒ガラスを通して見るように、
未知のあの世が輝いているのであった。 三 今では友達も親戚もみなラザルスから....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ちゃごちゃするのみでした。 そうかと思えば、次ぎの瞬間には、私はこれから先きの
未知の世界の心細さに慄い戦いているのでした。『誰人も迎えに来てくれるものはないの....
「妖怪談」より 著者:井上円了
法によるときは、過去経験しきたれる事実を知ることはできますけれども、未来にきたる
未知の事実を知ることはできませぬ。もし、未来のことを知るならば、それはただ当座に....
「迷信解」より 著者:井上円了
知をもって知るべからざることがあるは疑いなかろうと思う。その知るべからざるとは、
未知という意ではない。
未知というときは、今日いまだ知るべからざるも、将来において....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
見るような色彩美と清新味で人気を沸騰さした。S・S・Sとは如何なる人だろう、と、
未知の署名者の謎がいよいよ読者の好奇心を惹起した。暫らくしてS・S・Sというは一....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
れば、正午一行と別れ、予とフ氏とは、嘉門次父子を先鋒とし、陸地測量部員の他、前人
未知の奥穂高を指す。北の方|嶮崖を下る八、九丁で、南穂高と最高峰とを連ねている最....
「『火星兵団』の作者の言葉」より 著者:海野十三
つまりわれわれは、世界戦争にも勝たなければならないし、更に広い宇宙から来る夥しい
未知の敵に対しても、絶対に勝たねばならないのです。われわれは、どんなに勉強しても....