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末長く
「末長く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
末長くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
相談することにしましょうから、あなたの方でも卑怯なことは止して下さい。これからも
末長くおつきあいを願おうと思っているのに、お互いに仇同士のような料簡をもっていて....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
六歳で番入りをした。勿体《もったい》ないが我が子のようにも思っている若様、どうぞ
末長く御出世遊ばすようにと、お時は浅草の観音さまへ願《がん》をかけて、月の朔日《....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
だ。又それが小《こ》面倒だとすれば、今も言う通りどこへか囲っておく。つまり二人が
末長く添い通せりゃあ、それで別に理屈はねえ筈だ」 これも去年の冬から何度繰り返....
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
うしたら、どんな狭い裏家《うらや》住みでも二人が世帯を持って、かねての約束通りに
末長く一緒に添い遂げられる。それを楽しみに二人は当分分かれ分かれになって、西と東....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
邪法を行なって居りました。その心願はおのれが過去の罪を人に覚られず、黒沼幸之助と
末長く添い遂げらるるよう、併《あわ》せてその邪魔になる佐藤孫四郎の命を縮めるよう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
置く筈がない。即座に成敗されるに決まっている。いっそ師匠を亡きものにして、お常と
末長く添い通そうと考えた。また一方の喜平次は、武芸にかけては此の道場でおれに及ぶ....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
こうして諦めて別れた以上は、わたしのことは思い棄て、どうぞおつねさんと夫婦仲よく
末長く添い遂げてください。わたしは清六の家を去ってから、どういう分別になるか、そ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
は一人の娘がある、お前にも一人の息子があるそうだ。どうか此の二人を結び合わせて、
末長く睦み暮らそうではないか。 掃部も喜んで承諾した。松島の家へ帰り着いてみる....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
くしとやかに。妾めは吉と申す不束な田舎者、仕合せに御縁の端に続がりました上は何卒
末長く御眼かけられて御不勝ながら真実の妹とも思しめされて下さりませと、演る口上に....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
願わずには居られなくなりました、一向何事も弁えぬ不束者でございますが、これからは
末長くお教えを受けさせて戴きとう存じまする……。』 『かねて乙姫様からのお言葉に....
「梟雄」より 著者:坂口安吾
走った。道三に会って、信秀の長男信長のヨメに道三の愛嬢濃姫をいただきたい、そして
末長く両家のヨシミを結びたいと懇願したのである。平手は信長を育てたオモリ役であっ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
から、その限りに於て健全であるが、ナニ麻薬や中毒だって無限に金がありさえすれば、
末長く酔生夢死の生活をたのしんでいられるはず、本質的な違いはない。両者ともに神を....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
もは無論のこと、警察の者も、再びこの土蔵の前へ立ち寄ることは有りますまい。奥様、
末長く万引をお続けなさいませ。お嬢様が結婚あそばすと、一人分の食物から余裕を出す....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
……云いかわしたお八重という女さえなければ……) 恋人ともなり夫婦ともなり、
末長く暮らして行ける女だと思った。 (しかもこのように俺を愛して!) カッと胸....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
な事は私共は願わない。ただあなたの方へ遣ったこの娘をあなたがたが愛して下すって、
末長くこの子があなたの宅で幸福を受けるようにさえして下さればそれで充分です。私ど....