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本
「本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
を持って佇んでいる。そのまた鉄格子《てつごうし》の門の向うには棕櫚《しゅろ》が何
本もそよいでいる。
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この城の門の上。そこには横に....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
っても、古い懸物《かけもの》が懸っている。花も始終絶やした事はない。書物も和書の
本箱のほかに、洋書の書棚も並べてある。おまけに華奢《きゃしゃ》な机の側には、三味....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
が憎《にく》くなった。そこで甚太夫がわざと受太刀《うけだち》になった時、奮然と一
本突きを入れた。甚太夫は強く喉《のど》を突かれて、仰向《あおむ》けにそこへ倒れて....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
だからである。句意も、良雄《よしかつ》が今感じている満足と変りはない。
「やはり
本意を遂《と》げたと云う、気のゆるみがあるのでございましょう。」
「さようさ。そ....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
理論の上だけですよ。たとえば三角関係などは近代的恋愛の一例ですからね。少くとも日
本の現状では。
保吉 ああ、三角関係ですか? それは僕の小説にも三角関係は出て....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
二 その日のかれこれ同じ時刻に、この家の外を通りかかった、年の若い一人の日
本人があります。それがどう思ったのか、二階の窓から顔を出した支那人の女の子を一目....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
い人間だった。勿論蛇笏の名も知らなかった。が、そう云う偉い人を知らずにいるのは不
本意だったから、その飯田蛇笏なるものの作句を二つ三つ尋ねて見た。赤木は即座に妙な....
「犬養君に就いて」より 著者:芥川竜之介
ある。こう云う柔かい美しさは一寸他の作家達には発見出来ない。僕はそこに若々しい一
本の柳に似た感じを受けている。 いつか僕は仕事をしかけた犬養君に会った事があっ....
「初雪」より 著者:秋田滋
逞しい青年だった。 この縁談には彼女のあずかり知らぬ財産目あての理由があった。
本心が云えるものならば、彼女は「あんな人のところへ行くのは厭だ」と云いたかったの....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
「折角我等を人がましく思いたまいて伯父ごより御添書ありしに学校へも入れ申さぬは不
本意なれど、御覧の如くの体なれば何事も心に任せず、ここに新たに設けし活版所あり、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ナポレオンやアレキサンドロスのは、雄であり、壮である。しかし、いつの世にでも、日
本での発見はそのまま世界の発見であり、詩や歌のごとく、外国語に訳するの要もない。....
「寡婦」より 著者:秋田滋
たて、また古めかしい風見を、独楽のように、からから※していた。そこで一同は、よく
本などにあるように、何かかわった話をしてみたらどうだと云いだした。が、ねッから面....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
市場か田舎の港といったような町があり、ある人たちはグリーンズバラと呼んでいるが、
本来はタリー・タウン(ぶらつき町)という名が正しく、また普通にはその名で知られて....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
野末にたち罩め、ものの輪廓が、ほの暗い、はるか遠方にあるように見えた。道ばたに三
本立っている見あげるような樅の木までが、まるで泣いてでもいるように潤んで見えた。....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ばそれが終りだ。 六月二十六日―― 殺すということがなぜ犯罪になるのだろう。
本当に、なぜだろう。それは自然の法則であって、すべてのものは、殺すことを仕事とし....