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本場
「本場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
か、手綺麗《てぎれい》に装《よそ》わないと食えぬ奴さね。……もう不断《ふだん》、
本場で旨《うま》いものを食《あが》りつけてるから、田舎料理なんぞお口には合わん、....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
格化したものだと主張したプロディコス(Prodikos)は処刑された。――自由の
本場として称えられてきたアテンがこういう有様であったのである。当時のアテン人の間....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
を交互に現出して参りました。 戦争のこととなりますと、あの喧嘩好きの西洋の方が
本場らしいのでございます。殊に西洋では似た力を持つ強国が多数、隣接しており、且つ....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
たらまるで英語のようだ。冠詞が一格だか二格だか考えずに出るからドイツ語はドイツが
本場だと見える。一時頃小林が帰るので小池と坊城と板倉で送って行く。小林が先で林を....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
いう勢で、自ら宗山と名告る天狗。高慢も高慢だが、また出来る事も出来る。……東京の
本場から、誰も来て怯かされた。某も参って拉がれた。あれで一眼でも有ろうなら、三重....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
、日光がえりを、美術の淵源地、荘厳の廚子から影向した、女菩薩とは心得ず、ただ雷の
本場と心得、ごろごろさん、ごろさんと、以来かのおんなを渾名した。――嬰児が、二つ....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
建てましたのを今では譲受けた者がござりまして、座敷も綺麗、お肴も新らしい、立派な
本場の温泉となりまして、私はかような田舎者で存じませぬが、何しろ江戸の日本橋では....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
、手桶が打覆った塩梅だろう。」 この時一所に笑い出したが。 「ね、小児だって、
本場の苦労人が裸で出張ってる処へ、膝までも出さないんだ、馬鹿にするないで、もって....
「ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
チャップリン。喜劇だけで最高の椅子をかち得たクレール。 ゲテ物、チャップリン。
本場物、クレール。 世界で一番頑迷なトーキー反対論者、(彼が明治維新に遭遇した....
「中支遊記」より 著者:上村松園
気持にも大した変化もなく旅を続けることが出来た。もっともおよばれもあり、いわゆる
本場の豪華な支那料理を出される機会は多かったが、つねづね小食な私はほんの形ばかり....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
万世橋を覚えたまえ、求肥製だ、田舎の祭に飴屋が売ってるのとは撰が違う、江戸伝来の
本場ものだ。黒くて筋の入ったのは阿蘭陀煉、一名|筏羊羹。おこしを食うのに、ばりば....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
を、ちょうど私の傍に居合わせた、これはまた土用中、酷暑の砌を御勉強な、かたぎ装の
本場らしい芸妓を連れた、目立たない洋服の男が居て、件の色親仁を視ながら、芸妓と囁....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
行った目的は極東の舞台の中心たる北京の政情を視察する傍ら支那を知るための必要上、
本場の支那語を勉強するツモリであったのである。幸い旧語学校の同窓の川島|浪速がそ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
中心として進められたのである。誠に不完全な方法であるが、しかし戦争はどうも西洋が
本場らしく、私が誠に貧弱なる西洋戦史を基礎として推論する事にも若干言い分があると....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
っている…… 国技館の隣に回向院のあることは大抵誰でも知っているであろう。所謂
本場所の相撲もまだ国技館の出来ない前には回向院の境内に蓆張りの小屋をかけていたも....