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「本年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

本年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
ある機会で、予《よ》は下《しも》に掲げる二つの手紙を手に入れた。一つは本年二月中旬、もう一つは三月上旬、――警察署長の許へ、郵税|先払《さきばら》いで....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
つのこらずこの丸福商店に買われることになっているのだ。それは刑務所で入札の結果、本年も紙風船は丸福に落ちていたのだった。だから柿色の紙風船は、この店にあるより外....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
◯遠藤長官発表して曰く「戦前の飛行機生産高は月産五百機、昨十九年六月は三千機、本年になって工場疎開や爆撃熾烈の中にも一千台を維持し得たり」と。 ◯米機、明日よ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
青年男子だと報告して来ています」 「ああ、それじゃ違う。赤見沢博士は確《たし》か本年六十五歳になられる老体《ろうたい》なんですからね」 「それはお気の毒」 と....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
僕のことなんか打棄っておいて呉れ。無鉄砲を嗤われる資格は充分に有るのだから……」本年二十五歳の僕は、十五年後には四十歳になってしまう。おお四十歳。今僕の機嫌をと....
故郷」より 著者:井上紅梅
わたしどもが永い間身内と一緒に棲んでいた老屋がすでに公売され、家を明け渡す期限が本年一ぱいになっていたから、ぜひとも正月元日前に行かなければならない。それが今度....
」より 著者:犬田卯
れがそっくり当てはまるような面構えで、むっつりと壁面かどこかを睨まえている。 「本年度の予算案について、田辺君から修正したい点があるそうで……」と杉谷助役が村長....
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
声の応答を得るがごとし。また、人の年齢のごときは、声の数にて応答せしなり。かくて本年二月ごろより、その声わずかに五音をいいわけ、よく談話するに至れり。ただし、そ....
妖怪学」より 著者:井上円了
たる星あり。明治二十三年の星は二黒、二十四年は一白、二十五年は九紫等と次第して、本年すなわち二十五年に生まれたるものは、その星を紫と定むるなり。しかして、九星お....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
それはともかくも、同家に一人の病者(別席に臥す)あり。その生死をうかがいしに、「本年某月某日に死す」と告げ、また同席の未婚女、その結婚の期日をうかがいしに、「本....
穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
さり喰うので、かくは名づけたのであると。 右手嶂壁の下には、数丁にわたる残雪、本年は焼岳の火山灰が、東北地方に降下したから、穂槍及び常念山塊の残雪は、例年に比....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
その禁を解くも、なおこれを黙許せるのみにして、いまだ公許するに至らず。しかるに、本年憲法発布ありてより信教自由となりたれば、ヤソ教も公許となれり。もし、これを欧....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
に臨み、左の書簡をもって知友に告別す。 のぶれば拙者事、明治二十三年十一月より本年二月までに、前後二回全国を周遊し、御詔勅の聖旨にもとづき、修身道徳の大要を演....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
とするものであります。吉田総理は、口を開けば、綱紀粛正といい、道義の昂揚を叫び、本年二月の施政方針の演説の中には、特に道義の昂揚を掲げておるのであります。しかも....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
を認めて再建方式を定めて社会党再建闘争に乗り出したのであるが、その成熟しない中に本年一月の大会で分裂の非運に遭遇したのであるが、日本勤労階級の社会党統一の要求は....