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本所
「本所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
一
本所
大導寺信輔の生まれたのは
本所《ほんじょ》の回向院《えこういん》の近所だ....
「彼」より 著者:芥川竜之介
を落していた。……
二
彼は本郷の叔父さんの家から僕と同じ
本所《ほんじょ》の第三中学校へ通《かよ》っていた。彼が叔父さんの家にいたのは両親....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
一
お蓮《れん》が
本所《ほんじょ》の横網《よこあみ》に囲われたのは、明治二十八年の初冬《はつふゆ》....
「少年」より 著者:芥川竜之介
の頃である。二州楼《にしゅうろう》の大広間に活動写真を見たのもその頃である。
「
本所深川《ほんじょふかがわ》はまだ灰の山ですな。」
「へええ、そうですかねえ。時....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
タイを結んでいるところだった。
「あなた、けさの新聞を読んで?」
「うん。」
「
本所《ほんじょ》かどこかのお弁当屋《べんとうや》の娘の気違いになったと云う記事を....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
。
危篤の電報でも来た為であろう。僕は或風のない深夜、僕の養母と人力車に乗り、
本所から芝まで駈《か》けつけて行った。僕はまだ今日《こんにち》でも襟巻と云うもの....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
あるといけませんから、仮にこう呼んで置きましょう。)二十三の夏にあった事で、当時
本所一つ目辺に住んでいた神下しの婆の所へ、ちと心配な筋があって、伺いを立てに行っ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
を素直ぐに貫いても、鷲は翼を納めぬので、さてはこのまま隅田川へ流罪ものか、軽くて
本所から東京の外へ追放になろうも知れぬ。 と観念の眼を閉じて首垂れた。 「早瀬....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
のは幼目にもハイカラに見えたものである。 一六 水屋 そのころはまた
本所も井戸の水を使っていた。が、特に飲用水だけは水屋の水を使っていた。僕はいまだ....
「銀座は昔からハイカラな所」より 著者:淡島寒月
、とうとうほんの僅かの間でやめてしまいました。その後このオムニバスの残骸は、暫く
本所の緑町に横わっていたのですが、その後どうなりましたかさっぱり分らなくなってし....
「鴨猟」より 著者:芥川竜之介
、小杉未醒、神代種亮、石川寅吉の諸君と品川沖へ鴨猟に往った時である。何でも朝早く
本所の一ノ橋の側の船宿に落合い、そこから発動機船を仕立てさせて大川をくだったと覚....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
ばざることなかりしという。この篇の稿|成るや、先生一本を写し、これを懐にして翁を
本所の宅に訪いしに、翁は老病の余、視力も衰え物を視るにすこぶる困難の様子なりしか....
「東京に生れて」より 著者:芥川竜之介
の錦絵にあるやうな景色は全然なくなつてしまつたわけではない。僕は或る夏の暮れ方、
本所の一の橋のそばの共同便所へ入つた。その便所を出て見ると、雨がぽつ/\降り出し....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
学校から七人三中を受け、私一人しか合格しなかったのをおぼえている。 府立三中は
本所江東橋にあって、いわゆる下町の子弟が多く、そのため庶民精神が横溢していて、名....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
僕は
本所|界隈のことをスケッチしろという社命を受け、同じ社のO君と一しょに久振りに本....