本拠[語句情報] » 本拠

「本拠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

本拠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ろうと思われた。――この地下街こそは、東京警備司令部が、日米開戦と共に、引移った本拠だった。 この地下街については、詳しく述べることを憚るが、大体のことを云う....
自叙伝」より 著者:大杉栄
が、僕等不良連の間にスネエクと呼ばれて、みんなの遊び場でもありまたいろんな悪事の本拠地でもあった。みんなはよく学校をエスケエプしてはそこへ行った。 僕は母の財....
応仁の乱」より 著者:菊池寛
んで居る。 思うにこれは単に市街戦の結果とばかりは、断ぜられないのである。敵の本拠は仕方がないとしても、然らざる所に放火して財宝を掠め歩いたのは、全く武士以下....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
計画が出来たので、本営を此の地に据えて、吉野の軍と相策応したのである。実に正成の本拠であった河内東条と、行宮のある吉野は、官軍の二大作戦根拠地であった。時の京畿....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
を走らしていた。 その大学は、日本軍と、南軍の衝突の際、盛んに活躍した便衣隊の本拠となったところである。日本の兵士は、その便衣隊に、さんざんなやまされた。それ....
運命」より 著者:幸田露伴
孤軍長駆して深く敵地に入り、腹背左右、皆我が友たらざる也、北平は遼遠にして、而も本拠の四囲|亦皆敵たる也。燕の軍戦って克てば則ち可、克たずんば自ら支うる無き也。....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
に、是《かく》の如く手際|能《よ》く木村父子が樹に離れた猿か水を失った鮒のように本拠を奪われたところを見ると、一揆の方には十分の準備が有り統一が保てて居て、思う....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
く旧威を揮い、大和に潜んで居た畠山尚慶を迎えて之を守立て、河内の高屋に城を構えて本拠とし、遂に尚慶をして相当に其大を成さしむるに至った。平野の城が落ちた夜と同じ....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
半平は腕をくんだ。 天草商事は第三国人と大がかりな密貿易をやっていた。その本拠は小田原界隈のさる由緒ある邸宅内にあったから、地理的には甚だ便利な取引なので....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
本もなかった。 どこかのお屋敷へ植木を植えて、車をすっかり空にして、自分たちの本拠の秩父の山中へ、今帰って行く途中らしい。 二十人に近い植木師たちは、例によ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
が、数十本|蔵してあろうとは。 お船手頭向井|将監 赤格子九郎右衛門の本拠を突き止め、何かを入れた封じ箱を、その九郎右衛門に手渡せというのが、碩翁様か....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ばかりのゆたかさを誇ったが、自分の生活ぶりを得意になって見せたわけではない。彼の本拠はハドソン河の岸のオランダの百姓がたいへん好んで住むような緑濃い、奥まった、....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
の革新と向上とに努力をつづけていたのは坪内逍遥博士で、博士は『早稲田文学』をその本拠として、絶えず指導的の論評を試みていたばかりか、みずから進んでかの「桐一葉」....
周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
すれば、次に出て来る問題は石城神社の祭神だ。この地方は、もと周防の郷で、周防国造本拠の地であった。されば、その地方に秀でている石城山上のこの遺蹟はすなわち国造祖....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
普通部落と差別のないようになっておりますが、村落|都邑に流れついて、そこに生活の本拠を定め、その村落都邑の人々によって生活しましたものは、それが特別の技能、来歴....