本生[語句情報] »
本生
「本生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
本生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
ってるので、私が買いに行《ゆ》くと長谷川町の番太が来たって別に調合を仕ないで、一
本生《いっぽんぎ》の鬼殺しを呉れますが、酒は自慢で」 武「うむ是は堪らん、では....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
いなかった。たびたびの戦争に、地表面は細菌と毒ガスとに荒れはて生き物はおろか草一
本生えていない荒涼たる風景を呈していた。生き残った人間と、わずかの家畜と寄生虫と....
「俊寛」より 著者:菊池寛
)夢中で走った道を、二町ばかり引返した。彼は、昼間そこを走ったとき、榕樹が五、六
本生えていて、その根に危く躓きそうになったのを覚えていた。彼の濁ってしまっている....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
が、或るときは味噌ッ歯だらけで前が欠けていたと思うのに、或るときは大きい前歯が二
本生え並んでいたことがあった。これは幼い妾にとっては奇妙なことというより外に仕様....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
七月三日より本日まで約五十余日滞留し、その間にかなり身体は伸び体重は殖え、下歯二
本生え、えんこが出来るようになり、人の顔が十分覚えられるようになり、いい顔が出来....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
立ちならんだ建物と建物との間の、かなり広いあき地に石炭殻を一面にしきつめた、草一
本生えていない殺風景な庭だ。 受持の看守部長が名簿をひろげて、一列にならんでい....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
いたいつも無数の雀が群がっては囀っている何かの木が一本向うに見えるほかには、草一
本生えていなかった。されば、あの高い赤い煉瓦の塀のそとの、どこからか飛んで来たと....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
。二本なら牛や鬼と同じであるが、それよりももう一本多い。そしてその角は前の方に二
本生えていて、もう一本はすこし後にあった。後の角は半分ばかり土の中にめりこんでい....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
「一木喜徳郎を自決せしめよ」というスローガンを掲げるし、八月十三日には前述の大日
本生産党は、岡田総理や小原法相や、後藤内相松田文相両軍部大臣、それから一木枢相金....
「人蔘の精」より 著者:田中貢太郎
伴れ出して、射殺すではないかと思いました。 怪物は絶壁の処へ往って、其の傍に一
本生えている木の枝に張を乗せて落ちないように其の上からぐるぐると巻きました。張は....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
ょうど正午ごろ、水平線を見はっていた見張当番が、はるかな水平線に、髪の毛が二、三
本生えているように見えるものを見つけた。これが、レサン島だ。 ひくい珊瑚島で、....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
下を買ってみましたところ、それは一足十四円でありましたが、目方をかけてみますと日
本生糸の値としておよそ一円四十銭くらいのものでありました。すなわち一円四十銭の糸....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
、白りっと夜が明けて来ました。此処には利根川の支流があり、其の河辺に松の木が五六
本生えて居りまして、用水が流れて居り。只今では掛茶屋が出来て、此の用水が県庁の御....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
られます。ここの仏をいい換えれば、本当にこの自分を形作り、この世に出した宇宙の根
本生命の当体だというのであります。 自分の内部に起った懸命に自己を尋ねる一念と....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
んな時不図傍らを見ると、背を薄黒く染めて地に低く生え立った猪の鼻という茸は単に一
本生えているということは尠い、多くは十数本もしくは数十本数百本の夥しきに及ぶこと....