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「本線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

本線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
栗の花の咲くころ」より 著者:佐左木俊郎
っても、三時間で行けるところだった。汽車もあるにはあるが、小牛田《こごた》で東北本線に乗り換え、瀬峯《せみね》まで行ってから軽便鉄道で築館《つきたて》まで行き、....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
卸ホームを突切って直に殺人の現場へ案内された。 其処はW駅の西端に寄って、下り本線と下り一番線との線路に狭まれて大きな赤黒い鉄製の給水タンクが立っている薄暗い....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ないと言って、その見地から国内に有利な鉄道を敷こうとするについては必ずまずその基本線の道筋を定むべきである、その後の支線は皆これを基として連合せしめることの肝要....
黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
のだった。 * 煉瓦工場はこれで最早三度目だった。最初は奥羽本線敷設の当時に、鉄板製の低い煙突を幾本も立てて、七年間に亘って黒い煙を流したの....
山の湯雑記」より 著者:折口信夫
来たりする。 其処から西へ向けて、米沢海道を自動車で来ても、又道に沿うて居る奥羽本線の汽車からでも、ほんの一丁場と言ったところに、赤湯の湯場がある。青田の中で、....
山の神殺人」より 著者:坂口安吾
十万円で息子を殺さす ――布教師ら三名逮捕―― 【青森発】先月二十三日東北本線小湊、西平内間(青森県東津軽郡)線路わきに青森県上北郡天間林村天間館、無職坪....
トロッコ」より 著者:芥川竜之介
眺めていた。すると土を積んだトロッコの外に、枕木を積んだトロッコが一|輛、これは本線になる筈の、太い線路を登って来た。このトロッコを押しているのは、二人とも若い....
臨時急行列車の紛失」より 著者:新青年編輯局
『だが僕の記憶にして誤なければ、両駅間には支線は一本も無いはずだ。どうしても、本線を走って行ったものとしか思われんがな――』 『といって、その短距離列車が同じ....
山の春」より 著者:高村光太郎
かちに咲きそろい、リンゴ畑も、梨畑も、青白くすでに満開になる。北上川にそって東北本線を下る車窓から旅客の見るリンゴの花のきよらかな美しさは夢のようだ。 わたく....
怪獣」より 著者:岡本綺堂
た。「まだ其他にも四、五ヵ所ばかり途中下車の予定です。」 「ははあ。では、鹿児島本線視察というような訳ですな。」 「まあまあ、そんなわけです。」 「九州は初めて....
神経」より 著者:織田作之助
、新しく出た雑誌の創刊号が買いたかったのだ。 難波へ出るには、岸ノ里で高野線を本線に乗りかえるのだが、乗りかえが面倒なので、汐見橋の終点まで乗り、市電で戎橋ま....
駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
なく悲壮な感にうたれる。恵比須停車場の新設地まで泥土を運搬して行った土工列車が、本線に沿うてわずかに敷設された仮設|軌道の上を徐行して来る。見ると渋を塗ったよう....
乳を刺す」より 著者:邦枝完二
が下ろされて薄暗く、通された離れの座敷には、お由利の床がまだそのままに、枕辺に一本線香と、水が供えてあるばかり。いかにも血なまぐさい事件のあった家らしく、陰惨な....
贋物」より 著者:葛西善蔵
て、数日来の激しい疲労にもかかわらず、彼は睡むることができなかった。 翌朝彼は本線から私線の軽便鉄道に乗替えて、秋田のある鉱山町で商売をしている弟の惣治を訪ね....
父の葬式」より 著者:葛西善蔵
二時弘前市の菩提寺で簡単な焼香式を営む旨を書き送った。 十七日午後一時上野発の本線廻りの急行で、私と弟だけで送って行くことになった。姉夫婦は義兄の知合いの家へ....