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朱墨
「朱墨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
朱墨の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
郎の腕を確《しっ》かり押え、 母「かやや、其処《そこ》に硯《すゞり》があるから
朱墨《しゅずみ》を濃く磨《す》って下さい、そうして木綿針《もめんばり》の太いのを....
「道草」より 著者:夏目漱石
、みんなから相手にされた。彼は好い気になって、書記の硯箱《すずりばこ》の中にある
朱墨《しゅずみ》を弄《いじ》ったり、小刀の鞘《さや》を払って見たり、他《ひと》に....
「悪魔祈祷書」より 著者:夢野久作
箱に突込んであります。その包箱の見返しの中央にMICHAEL・SHIROと読める
朱墨と、黒い墨の細かい組合わせ文字の紋章みたいなものが、消え消えに残っているとこ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
子に翼《はね》の弱い蚊《あぶ》がブンブンいっているのを聞きながら、お清書の直しに
朱墨《しゅずみ》の赤丸が先生の手でつけられてゆくのを見ていると、屏風の絵の寒山拾....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
六十近かった。私の郷里の習慣では生きているうちから法名を墓石に彫り付けてあって、
朱墨を入れてあるのであった。 「お父さん、人間は皆死ぬのだから、死とは何かという....