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「杏仁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

杏仁の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
には御帰りになりますから、帰り次第すぐ上げますと云う返事である。困ったなあ、今|杏仁水《きょうにんすい》でも飲めば四時前にはきっと癒《なお》るに極《きま》ってい....
密林荘事件」より 著者:海野十三
こしのウィスキーの壜があり、その横に空になったコップがありましたが、ぷーんと強く杏仁の匂いがしていました。彼は青酸加里を用いたのです。もうちょっと僕が早く戻って....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
。この頃の風邪の薬は例の葛根湯で、少し熱が強ければ、セキコウを加える。咳がすれば杏仁を加える。この外多少蘭方を知っているものは、葛根でなくて茅根を用いて茅根湯と....
さまよえるユダヤ人の手記より」より 著者:寺田寅彦
茶色の金属光沢を見せたが、腹の美しい赤銅色はそのままに見られた。 三杏仁水 ある夏の夜、神田の喫茶店へはいって一杯のアイスクリームを食った。そのア....
立札」より 著者:豊島与志雄
れてきました。鹿鞭《ろくべん》の汁の甘美さや、銀茸《ぎんこ》のなめらかな感触や、杏仁湯の香気などが、くり返し味われまして、七面鳥や家鴨や熊掌《ゆうしょう》などは....
食道楽」より 著者:村井弦斎
》した菓物が四色、それから西瓜《すいか》の種に南瓜《かぼちゃ》の種松の実《み》に杏仁《きょうにん》といって杏《あんず》の種とその四色を四|瓜子《かし》と申します....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の草や木の香いを嗅ぎ分けながらだよ。そこがうれしいじゃないか。いったい感冒の薬は杏仁水が何グラムで何が何グラム、一日三回分服といった風に、すっきりと極めてもかか....