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村芝居
「村芝居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
村芝居の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の門口を、出たりはいったりした。 三日続いた狂言はかなりの評判をとった。たとい
村芝居でも仮借はしなかったほど藩の検閲は厳重で、風俗壊乱、その他の取り締まりにと....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
禰宜の出身だからであった。子供にはそろいの半被を着せよ、囃子仲間は町を練り歩け、
村芝居結構、随分おもしろくやれやれと言い出したのも啓助だ。こんな熱心家がある上に....
「足迹」より 著者:徳田秋声
くりと居睡りをしながら、鼻を塞らせて、下卑たその文句に聴き惚れていた。田のなかに
村芝居の立つ時には、父親は頭取りのような役目をして、高いところへ坐り込んで威張っ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ほはれたり。彼等は皆よろこびてよばはりまた謳ふ』
(明治四十五年 七月廿一日)
村芝居
裏の八幡で
村芝居がある。
一昨日は、一字の男総出で、隣村の北沢から....
「惜別」より 著者:太宰治
、夏になると母の故郷に遊びに出掛け、その母の実家から船で一里ばかり行ったところに
村芝居の小屋がかかっていて、――」 日が暮れてから、豆麦の畑の間を通る河を篷船....
「古狢」より 著者:泉鏡花
は、輪にかがって、棒にして、揃えて掛けた、車麩で一杯であった。 「見事なものだ。
村芝居の天井に、雨車を仕掛けた形で、妙に陰気だよ。」 串戯ではない。日向に颯と....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
してしまいました。 山科から祇園へ売られて行くお軽さん。多分、村人村童たちは、
村芝居の教育によって、駕籠《かご》に揺られている美しい女を、いちずに、お軽ときめ....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
間に破れ畳の二畳敷、竹瓦葺の板廂、ガタガタ雨戸に破れ障子の三方仕切は、さながらに
村芝居の道具立をそのまま。軒先には底抜け燗瓶の中心に「く」の字型の古釘を一本ブラ....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
しい装立ちだった。が、それで気がさすどころか、存外糞度胸ができてしまって、まるで
村芝居にでも出るようなはしゃぎ方だった。 お前もおれも何思ったか無精髭を剃り、....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
与謝野氏に宛てた、次のような手紙が出ています。 『冬柏』第七号の消息中に、月夜の
村芝居、向島奥の八百松に催した百選会の帰るさに、月の隅田川を船にて帰られたくだり....