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「来たる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

来たるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
広津氏に答う」より 著者:有島武郎
わからない人にはわからないようだから、なおいっそう平面的に言うならば、第一、私は来たるべき文化がプロレタリアによって築き上げらるべきであり、また築き上げられるで....
片信」より 著者:有島武郎
そういう段になると合理的になりえない男だ。未来は未来の手の中にあるとしておこう。来たるべきものをして来たるべきものを処置させよう。 結局僕の今度の生活の展開な....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
動くのを感じたからであった。打ち負かされたが、しかも破滅することなく、永遠に時の来たるのを待っている「恐怖」は、皇帝の一生を通じて一つの黒い影――すなわち死のご....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
から推察して次は個人となるだろうというので、考えには無理がないようであるが、次に来たるべき戦闘方法に対する判断がつかないため、私としても質問者と同様、具体的に考....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
りしもの多し。 目下われらが考えおる日本の消耗戦争は作戦地域の広大なるために来たるものにして、欧州大戦のそれとは根本を異にし、むしろナポレオンの対英戦争と相....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
ゆる折から松並み木の中ほどにて、前面《むかい》より空車《からぐるま》を挽《ひ》き来たる二人の車夫に出会いぬ。行き違いさまに、綱曳《つなひ》きは血声《ちごえ》を振....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
かり隔りし。真中に古井戸一ツありて、雑草の生い茂りたる旧空地なりしに、その小屋出来たるは、もの心覚えし後なり。 興行あるごとに打囃す鳴物の音|頼母しく、野衾の....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
美人は人ほしげに振り返りぬ。百歩を隔てて黒影あり、靴《くつ》を鳴らしておもむろに来たる。 「あら、巡査《おまわり》さんが来ましたよ」 伯父なる人は顧みて角燈の....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
今日、日本にあるもの、ロシアより入るものあり、フランスより入るものあり、英国より来たるものあり、米国より来たるものあり、その宗派といい、その組織といい、その性質....
西航日録」より 著者:井上円了
を一望して往時を思い感慨きわまりなく、英国の軍艦や露国の兵が西より来たり、東より来たる。中国大陸の風雲は日々に急を告げようとし、楊子江はいつになったら晴れやかな....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
のである。) ときどき雲煙前路を遮るために、汽笛を鳴らして過ぐ。潮流、暖を送り来たる。午時、一声の雷あり。腰折れ二、三首、左に録す。 海原に絶えて桜のあらざれ....
迷信解」より 著者:井上円了
るを見、一夕その正体を発見せんと欲し、二、三人相誘いてその家の一隅に潜み、怪物の来たるを待ちいたるに、果たして夜半過ぐるころ入りきたれり。その去るに臨みこれに尾....
妖怪学」より 著者:井上円了
死するの類これなり。さらに、近き例によりてこの三者の別を示すときは、人のわが家に来たるに、十は十ながら相違なく来たることを知るときは、必ず来たるべしという。これ....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
回この動作を呈せし家は、その後いずれの日にこれを行うも来たらざるなく、かつ、その来たるや迅速なり。また曰く、「その盆をして一周せしめよ」と。このとき、盆全く一周....
妖怪報告」より 著者:井上円了
。覚めて後、深くこれを考うるに、その秋水の閃々たるは、前々日、古物商の買い出しに来たるあり。戸を破りたるは、前日ある家に遊びしに、その家の馬逸して、廏側の朽ち板....