東歌[語句情報] » 東歌

「東歌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

東歌の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
国語音韻の変遷」より 著者:橋本進吉
において右の八十七音が存在するのは、当時の中央地方の言語であって、『万葉集』中の東歌《あずまうた》や防人歌《さきもりのうた》のごとき東国語においては同じ仮名にあ....
古代国語の音韻に就いて」より 著者:橋本進吉
て『万葉集』の文法に関することを調査して色々例を集めておった内に、その第十四巻の東歌《あずまうた》の中に「我」とあるべき所に「家」と使ってあるので少し変だと思っ....
死者の書」より 著者:折口信夫
…旧草に 新草まじり、生ひば 生ふるかに――だな。 近頃見つけた歌※所の古記録「東歌」の中に見た一首がふと、此時、彼の言いたい気持ちを、代作して居てくれていたよ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ち日さす宮の吾背は大和女の膝枕くごとに吾を忘らすな」というのがある。これは古代の東歌というよりも、京師から来た官人の帰還する時に詠んだ趣のものでこの歌に似ている....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
誰ぞ。此家の戸|押ふる。新嘗忌に、わが夫を遣りて、斎ふ此戸を 万葉巻十四に出た東歌である。新嘗の夜の忌みの模様は、おなじころのおなじ東の事を伝えた常陸風土記に....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
いては本当の芸術の芽も出ないのだ。矛盾といえば矛盾さ。例えばだね。あの『万葉』の東歌だ。あれなどもその時代の教養人が、遠国にいて、その地方の俗言を取り入れたもの....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
であった。 「君がつくったんだろう」 「知らないの。こんないい歌。ちゃんと万葉の東歌の中にあるのよ」 「ふん、そうかなあ」と私は頭を掻いて、 「じゃあこの歌はど....
おりき」より 著者:三好十郎
信濃なるすがの荒野にほととぎす 鳴く声きけば時過ぎにけり ――万葉東歌―― 八ヶ嶽の、雄大な裾野の一角。 草場と、それから此のあたりでカシバミ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
で、断然群を抜いて多いが、その中でうたわれた歌謡と思われるものは東国の民謡だった東歌だののほかは、割に少いのである。 うつそを麻績の王海人なれや伊良胡の島の玉藻....
」より 著者:中谷宇吉郎
けば皸《かが》る我が手を今宵もか殿の稚子《わくご》が取りて嘆かむ(万葉集巻十四、東歌) の古代の娘のように、今日の農村の娘だちには可愛がってくれる若い殿子もいな....